創立記念日にあたり

皆さん、こんにちは。
Global CEOの石橋です。2023年3月1日に、ブリヂストンは92回目の創立記念日を迎えました。
皆さんと一緒に、この日を祝えることをとても嬉しく思います。

当社は、1931年の創業以来、「最高の品質で社会に貢献」を不変の使命として、モビリティの進化や、安心安全な移動と人々の生活を足元から支え続けてきました。これからも、この使命と「タイヤは生命を乗せている」という当社の大原則を大切に、創立100周年に向けて、皆さんと一緒に歩を進めていきたいと思っています。その道筋として、昨年8月には、「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を発表し、当社を取り巻く環境に急激な変化が続く「変化が常態化」するこの時代においても、変化をチャンスに変え、ビジョン「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして、社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向けて変革を加速していくことをお伝えしました。
その道筋を前進していくにあたって欠かせないものがブリヂストンDNAです。92年の歴史の中で培ってきたブリヂストンらしさである「品質へのこだわり」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」「挑戦」は、ブリヂストンDNAとして従業員の皆さんの業務に取り組む姿勢にも反映されていると思いますし、今後の成長の根底に流れ続けるものです。92回目の創立記念日を迎えるにあたっては、ブリヂストンDNAについて、当社の歴史を振り返りながら改めてお伝えしたいと思います。

Bridgestone 1.0:創業~アジアへの事業拡大

品質へのこだわり」、「現物現場」、「お客様の困りごとに寄り添う」、「挑戦」という4つのブリヂストンDNAは、Bridgestone 1.0においてその基礎が作られました。創業者石橋正二郎は、20世紀初頭、日本のモータリゼーションを予見し、それを支えるためタイヤの国産化を決断。1930年には第1号の「ブリヂストンタイヤ」が誕生し、193131日に「ブリッヂストンタイヤ株式会社」が設立され、今のブリヂストンへと繋がります。初のタイヤの国産化に「挑戦」し、創業の地である福岡県久留米市から日本へ事業を拡大すると共に、創業の翌年には、アジアへも輸出を開始。現在では、アジア地域はブリヂストンの第2のホームマーケットになっています。「お客様の困りごとに寄り添う」と共に、「現物現場」「品質にこだわる」ことで、日本、アジアの人々の安心安全な移動、モータリゼーションを支えました。

1960年代には、経営の近代化と品質管理活動を推進。「デミングプラン」と称して全社的な企業体質改善に取り組み、68年に卓越した総合的品質管理を実施している企業に与えられる「デミング賞実施賞」を業界で初めて受賞しました。同年、社是として制定した「最高の品質で社会に貢献」は使命として現在も引き継がれています。使命に強く反映される「品質へのこだわり」は当社のDNAとして、どの事業領域・企業活動においてもグローバルで財産となっており、現在もTQM活動など、従業員各自の継続的改善を目指す姿勢につながっています。私も、工場などを訪問する際に、様々な現場における改善活動を目にすることができ、非常に嬉しく思っています。引き続き、それぞれの職場での業務における品質にこだわり、日々の改善に努めて頂きたいと思います。

また、創業者は、事業家は「公共的事業に尽くすことを忘れてはならない」と考え、「石橋文化センター」や市内の小中学校へのプールなどを故郷である久留米市へ寄贈。附設中学・高校を含む現・久留米大学や、東京でも数々の教育機関への助成・寄付などを行い、地域社会の発展に大きく貢献しました。我々も、創業者の信念に学び、グローバルで社会に貢献し続けていきましょう。

Bridgestone 2.0:グローバルブリヂストンとソリューション事業への挑戦

創業期に培われたDNAは、ブリヂストンのグローバル化において更に磨かれていきます。

1981年、創立50周年の際に「1990年代に世界のビッグスリーに列する」などの積極的な長期目標を掲げ、グローバルブリヂストンへの「挑戦」に踏み出しました。北米への本格進出を目指し、88年に当時米国第2位のタイヤメーカー、ファイアストン社を買収。規模の面で、世界3大メーカー入りの目標を達成すると同時に、更なるグローバル化に向けた大きな一歩となりました。

2000年代に入ると、「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添い」ながら、タイヤを「創って売る」から「使う」へ。お客様がタイヤを使う段階で断トツ商品の価値を増幅し、困りごとを解決するソリューション事業へと事業領域を広げます。リトレッド業界のリーディングカンパニーであるバンダグ社や、モビリティソリューションのWebfleet Solutionsの買収は、Bridgestone 3.0においてソリューション事業を加速させる基盤となっています。今後も「お客様の困りごとに寄り添う」というブリヂストンのDNAを活かした、ブリヂストンらしいソリューション事業の成長を更に加速させていきましょう。
(⇒より詳細なブリヂストンの歴史についてはこちら

モータースポーツへの挑戦 “モータースポーツ文化の発展を足元から支える”

そして、今年は当社のモータースポーツ活動60周年を迎える記念すべき年でもあります。

ブリヂストンは、1963年の第1回日本グランプリから国内モータースポーツに参戦。以降、様々なモータースポーツ活動に挑戦し、米国においては95年にINDY500へ。さらに、ブリヂストンブランドを背負って97年にF102年にMotoGPなどグローバルモータースポーツへも参戦を拡大し、世界中でレースを足元から支えると共にブリヂストンブランドをグローバルでプレミアムへ押し上げました。

過酷なタイヤの使用環境、世界を転戦するグローバルモータースポーツへの挑戦は、極限の条件・状況で、ドライバーの安心安全、クルマの動きや走るワクワクを支えることが求められます。

これまでのモータースポーツにおける経験は、ブリヂストンの技術力、総合力を磨き上げ、それによってお客様からの信頼を獲得し、現在の当社がグローバルカンパニーとして世界中でプレミアムタイヤを基盤としたビジネスを展開できる原動力となっていると感じています。

ブリヂストンは、心動かすモビリティ体験を支え、10年後も20年後も走るワクワクを提供していくために、これからもモータースポーツ活動を大切にしていきます。そのために、ブリヂストンブランドをサステナビリティを中核に据えた「サステナブルなグローバルプレミアムブランド」へと進化させ、60周年の今年からグローバルモータースポーツ活動を再開していきます。私自身とてもワクワクしていますし、従業員のみなさんにもワクワクを感じて頂ける様、60周年の記念企画を展開していきます。
(⇒より詳細なブリヂストンのモータースポーツ活動についてはこちら

Bridgestone 3.0:サステナブルなソリューションカンパニーへ

未来へ向けては、進むべき方向を示すベクトル、未来からの信任を得ながら経営を進める軸として、昨年の創立記念日に企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment(ブリヂストン イーエイトコミットメント)」を制定しました。E8コミットメントは、使命、大原則、ブリヂストンDNAを反映し、ビジョンを具体化したものです。ブリヂストンらしい8つのEを定義し、従業員・社会・パートナー・お客様と共に持続可能な社会を支えていくことを宣言しました。この1年でグローバル従業員の皆さんも、様々な活動にE8コミットメントを反映してくれていて、8つのEについて何ができるかを考え、提案し、行動に繋げて頂いていることを非常に頼もしく、嬉しく思います。これからもE8コミットメントを軸に、グローバルで同じ方向を向いて、8つのEの実現に取り組んでいきましょう。そして、2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」の軸もE8コミットメントです。7年後の創立100周年に向けて、プレミアムタイヤ事業とソリューション事業の連携を深め、断トツ商品の価値を増幅すると共に、社会・パートナー・お客様の信頼も増幅していくことに「挑戦」していきます。

また、これまで「変化と工夫の化工品」のスピリットで、ヒト・モノの移動、安心安全で心地よい生活、様々な産業を支えてきた化工品・多角化事業についても、ブリヂストンの強みが活きる領域にフォーカスをしながら、新たな価値の創出を進めていきます例えば、免震ゴムや油圧ホースは、人々の暮らしや産業現場でのオペレーションを支え続けていきますし、自転車やゴルフは、お客様が初めてブリヂストンブランドに触れるきっかけになると共に、スポーツの分野では心動かす体験を提供していきます。また、米国ではEV用の空気バネ事業などを展開し、新たな時代に向けたサステナビリティや脱炭素(カーボンニュートラル)を支えることにも「挑戦」していきます。そして、探索事業は、まさにこれからの「挑戦」です。多様な人財が輝く場としての社内ベンチャーを立ち上げ、ゴムの力で全ての人の生活を支えるソフトロボティクスや、タイヤを原材料に「戻す」、タイヤを資源として循環させるリサイクル事業、再生可能資源を拡充させるグアユール事業など、持続可能な社会を支えるための価値創出を目指していきます。

“新たなブリヂストンDNA”の創造へ向けて

未来へ向けたブリヂストンの変革の基盤となるのは、これまで培ってきたブリヂストンDNAであり、E8コミットメントを軸として皆さんと一緒に創っていく新たなDNAでもあると思っています。従業員の皆さんには、創立記念日をきっかけに、改めてブリヂストンの歴史やDNAについて考えて頂きたいと思います。そして、これまでの歴史やDNAを大切に、創立100周年に向けて一緒に新たなDNAを創っていきましょう。


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