【こんにちはアローです!】「多様な仕事の経験は決して無駄にはならない」ブリヂストン化工品ジャパン(株)代表取締役社長 西北 行伸さん

今回はブリヂストン化工品ジャパン(株)代表取締役社長の西北さんにお話を伺います。
「こんにちは西北さん、今日はよろしくお願いします!」
ブリヂストン化工品ジャパン(株)代表取締役社長
西北 行伸さん
奈良県出身。1993年(株)ブリヂストン入社。ロボット関連商品の 新規事業を開発するエンジニアからキャリアをスタート。以降、コンベヤベルトに20年近く携わり、横浜工場長、油圧ホースなど化工品の複数事業を扱うタイのBridgestone NCR Co.Ltd.(現在の名称:Bridgestone Industrial Products(Thailand) Co.Ltd.) のマネージングディレクターを経て2023年1月より現職。(株)ブリヂストンの化工品 建築/産業ソリューション国内事業部門長を兼務。
- 幼少時代の将来の夢
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ラーメン屋さん
地元の天理スタミナラーメン、彩華ラーメンがソウルフード。今も休日は鶏ガラからスープを取ってラーメンを作り、家族や友人に振る舞っています。定年になったら自分でお店を開きたいくらいなんですが妻には猛反対されています(笑)。
- 青年時代夢中になっていたこと
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スキー
学生時代はスキー部に所属してスキー三昧でした。子どもが小学生くらいまでは毎年長野にスキーに行っていましたが、最近はもっぱらゴルフで、接待も含めて月3〜4回はゴルフ場に。たまにスキーにも行ってみたいなと思うこともありますが、こんなにスキー人口が減るとは思っていなかったですね…。
- リフレッシュ方法
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上司や同僚、部下を突然誘っての飲み会
コロナ禍前は週3のペースで飲みに行っていました。終業前になるとオフィスを回りいろんな人に声をかけていました。もちろん無理強いはしませんが、身構えていた人もいたかもしれません。すみません。
- 怖いもの
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自分への驕り
課長、工場長、グループ会社社長と地位が上がるにつれ、周囲の見方が変わってくることを実感してきました。相手は私のポジションに敬意を払ってくれているのであって、決して自分が偉くなったわけでありません。そこは勘違いしてはいけないと常に自らを戒めています。
- ブリヂストンに入社して驚いたこと
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知らない人はいないブランド力
世界のどこに行っても名前を知られている会社ですよね。名刺を出して「何をされている会社ですか」と聞かれたことは一度もありません。自分が何者かを説明する最初のハードルがないことに助けられてきたと感じます。これまでに築いてきたブランド力は大切に受け継いでいかないといけないと思います。
西北さんの人生におけるターニングポイントを教えてください。
2002年から3年間、コンベヤベルトや油圧ホースなど産業資材の技術サービス担当として、ブリヂストンIPH(現・BDPJ中四国支社)に赴任したときです。それまでも開発部に所属し、現場を訪れる機会はありましたが、入手できる情報は限定的でした。技術サービスの仕事では中国地方の鉄鋼メーカーや火力発電所などを担当して週2、3回、営業と同行してお客様のお話を伺い、お客様の本音に初めて触れることができました。そして、お客様の本音を引き出すには、継続的な関係づくりを進めることが大切と実感しました。
ある鉄鋼メーカーの部長さんは、長身で威圧感に溢れる方でした。お使いいただいている製品の技術面での見解を求められ、調査した内容をご説明したのですが「納得いかない」とお叱りを受けました。今振り返れば「想定した使い方をしていないことが問題、お客様の使い方に問題がある」という説明になっていたんです。お客さまの現場の状況も常に一定とは限りません。現場で起こりうる事態を想定して製品を開発していくことの大切さを意識した出来事でした。

お仕事で愛用している小物などありましたら教えてください。
普段から身につけているのは、ボールペンとペンダント。いずれもタイ赴任時の思い出の品です。
ボールペンは、私が日本に帰任する際に現地メンバーからいただいた送別の品で、私の名前が刻まれています。とにかくサインする場面が多かったタイと違って、日本ではボールペンを使う機会は多くはありませんが、ここぞという時に使っています。
ペンダントは、タイで最も美しいと言われている小さな仏様が描かれていて、日本で言うお守りみたいなもの。自分で買うよりも「借りる」方がご利益があるとされていて、このペンダントも親しくさせていただいていたお客様から「お借りしたもの」ということになっています。身に着けていると悪いことから守られていると感じられ、手放せなくなってしまいました。

経営で大切にしていることは何ですか。
どれだけICTやAIが発達しても、そこに価値を与えるのは人財です。コミュニケーションを大切に、ブリヂストンに相応しい人財を育成していくことが、自ずと会社の発展に繋がります。また、従業員一人ひとりの適性や意向を見極めた配置も重要です。各地域の販売会社が統合されたブリヂストン化工品ジャパンには現地採用の方も多く、地元を離れられないなどの事情を抱えている方も少なくありません。誰もが安心して全力を発揮してもらえる職場を作っていくことが大切だと思います。
9月は防災月間でしたが、ブリヂストン化工品ジャパンが取り扱う免震ゴムに対する思いや期待するところについて教えてください。
ブリヂストンの免震ゴムには30年以上の歴史があります。免震ゴムメーカーの中でも、全てのタイプの免震ゴムを取り揃えているのは当社だけ。中でも高い復元性と信頼性を併せ持ち、ダンパーを使用しない高減衰ゴムは、コストパフォーマンスに優れた高機能製品としてご好評いただいています。
一方で、免震ゴムの重要性、ブリヂストンがその免震ゴムを取り扱っていることは、建設会社や設計事務所など直接のお客様を除いては、まだあまり知られていないのが現状です。マンションに住んだり大型施設を利用されたりする一般ユーザーの方々、ファミリー層の方々に「ブリヂストンの免震ゴムなら安心」と納得していただけるくらい製品を普及させること、そして万一の際にも安全をしっかり守り、ブランドに相応しい価値を証明することが求められていると思います。
今後もあらゆる建築物に採用していただけるよう、社会インフラを支える免震ゴムの必要性をしっかりと訴えていきたいですね。
キャリア形成において大切だと思うことを教えてください。
「仕事を選ばないこと」です。開発から営業までさまざまな仕事に携わるなかで、苦手な仕事があったことも確かです。でも、どんなに大変でも来た仕事はなんでもやるスタンスを常に心がけてきました。いろんな仕事に挑戦することで、多様な物の見方ができるようになり、気づきが得られますし、視野も広がります。私はもともと人と話すのが好きなので、他の仕事をするたびに新しい人と出会い、触れ合えることも楽しいです。そこで出会った人とまた別の仕事でご一緒することもあります。自分の好きなことを仕事にしている人で、好きなことだけを突き詰めて来られた人は実はほんの一握りで、ほとんどの人はいろんな仕事を体験するなかで、自分の本当にやりたい仕事を見つけ、そこに近づいてきた人だと思います。たくさんの経験をすることは決して無駄にはならないと信じています。
従業員の皆さんへメッセージをお願いします。
「徹底したコミュニケーションで前向きに」。ブリヂストン化工品ジャパンの社長に就任した際に、掲げたメッセージです。コミュニケーションを通じて常に共感が得られる訳ではなく、時に意見が対立することもあります。そんな中でもあきらめることなく、明るく前向きな姿勢で、自分の思いを伝え、相手の本音に耳を傾けることが、より良い一歩につながると確信しています。
皆さんもぜひ、徹底したコミュニケーションを通じて、相手と信頼関係を築き、自分の中で納得感が得られる仕事に取り組んでください。

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