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【こんにちはアローです!】「5つの合言葉」でお客様を感動させる業務品質を

今回は(株)ブリヂストン 常務役員の井上さんにお話を伺います。
「こんにちは井上さん、今日はよろしくお願いします!」

(株)ブリヂストン 常務役員 Global CQMO・品質経営管掌

井上いのうえ しょうさん

京都府出身。1989年に入社以来、一貫して品質保証や品質システム構築の業務に携わり、2022年から品質経営をリードする。

Information

子ども時代に夢中になったこと

クルマの写真を撮ること

スーパーカーブームが巻き起こった小学校高学年の頃、東京都調布市に住んでいたのですが、自転車で片道10km以上走り、カメラをぶら下げて環状8号線沿いの輸入車を扱うお店の車を撮りに行っていました。今も格好いいクルマが大好きです。

趣味

ゴルフとドライブです。良い天気の時に芝生の上を歩くと良いリフレッシュになります。ゴルフクラブからゴルフボール、自転車、愛車のタイヤに至るまで、使えるものは全てブリヂストン製。全部がお気に入りです。

ご自身の未来像

自分の会社人生としては、自分を育ててくれた現場に恩返しをしたい。若いころ、栃木工場で7年程お世話になりましたが、その時の現場での学びがその後の自分の仕事につながっていると感じます。仕組みの面から、安全に、誤作を気にせず、スルラクで品質の良いタイヤをつくる、そういうモノづくりの現場になるようにこれからも自分のできることを実行していきたいです。
自分の人生としては、できるだけ長い時間、健康で芝生の上を歩き続けたいです。

ブリヂストンに入社して驚いたこと

皆さんの頭の良さ

本当に地頭が良い人が多いですよね。一人ひとりが業務品質を向上させ、この頭の良さを常に前向きに生かし、チームを正しい方向に導くことで、チームとしてシナジーを出すことができたら、更にすごい集団になれると思います。

ご自身の性格を一言で表すと?

白黒はっきりしているのが好きで、せっかちな性格かもしれません。決断力があると言ってくれる人もいます。

朝起きたら一番にすること

ぶら下がり棒で懸垂30回

3年ぐらい前に五十肩になってしまったことをきっかけに、健康のために鍛え直しています。(腹筋を鍛えるシックスパッドも活用)
健康年齢を上げることは、人生を充実させる上で、最も重要なことだと思います。皆さんもご自身とご家族の健康を第一にしてくださいね。

井上さんは品質経営一筋で仕事をされていますが、その魅力や面白さはどんなところにあるのでしょうか?また、ご自身の「品質へのこだわり」に対する想いをお聞かせください。

決して一筋縄ではいかないところでしょうか。理想はきちんとした仕組みがあり、トラブルが全く起きないことですが、現実はそうではありません。学生時代から品質管理を学んできましたが、本に書いてあるような理想とブリヂストンの現実とのギャップに入社して驚いたことを覚えています。また、工場の品質保証課長という立場で仕事をしていた際、現場の皆さんにご協力いただきながら、事実を積み重ね、データで物事を整理し、トラブルを収束、再発防止として、現場のスルラクに貢献できる仕組みをつくったことはかけがえのない財産です。私自身の「品質へのこだわり」に対する想いにもつながりますが、あらゆる仕事の先にはお客様がいて、お客様にご満足いただけてはじめてブリヂストンの価値がある、ということを皆さんで共有できるといいですよね。

現場で品質の高さを実感されたエピソードはありますか?

私自身が顧客の立場で感動したのは、地元のタイヤ館の業務品質と店長さんの接客でした。タイヤ交換の質(現場の3S、技能や手際、時間、仕上がりすべて)がすばらしく、加えて、私の素朴な質問に対する数字を踏まえた正確な受け答えや、適切な距離感を保った接客は「こういう店長さんがいるなら次回も絶対にここに来たい」と思わせるものでした。13万人のグループ全従業員が同じ姿勢でお客様に提供する商品やサービスのバラつきを小さくすることができたら、もっと強く、更に素晴らしい集団になれると確信しています。

24MBPでは経営・業務品質向上は最優先課題に位置付けられていますが、従業員の皆さんに期待することは?

経営・業務品質の向上及び「良いビジネス体質を創る」の基盤となるのは、ブリヂストンDNA「品質へのこだわり」と、それを反映しているブリヂストンの使命「最高の品質で社会に貢献」です。1960年代から推進している「ブリヂストン独自のデミング・プラン」(以下、「デミング・プラン」)を再確認していただきたいと思います。
「デミング・プラン」の中でも、「5つの合言葉」は特によくできていると思います。「PDCA」「5W1H(なぜなぜ分析)」「標準化」「データでものを言う」「重点管理を行う」を拠り所に、素直に物事に対して向き合う姿勢が重要です。現在、研修プログラムを各部門長の皆さんに実施しています。今後は各部門長から皆さんに展開してもらう予定です。先入観や思い込みを除いて事実を客観的に捉え、現物現場の状態をいかに数値化、言語化していくか。また、N=1のデータだけではなく、必ずバラつきを含めた客観的なデータを用いて、事実を直視していくことで、問題の本質が見えてくるのではないでしょうか。皆さんには、お一人おひとりの役割、立場で実践いただきたいですね。

ブリヂストンの品質宣言は、お客様価値・感動を創造するために、継続的改善に新たな視点を加えることが重要であるとされています。新たな視点、イノベーションにつながる従業員の独創性と想像力を引き出すための風土、環境づくりで大切にしたいことを教えてください。

イノベーションを生み出すために、「一気に飛び越えた発想」が大切だと思われがちですが、新しい視点で既存の技術や仕組みの価値を再定義し、一人ひとりが改善を継続することが大切だと考えています。その継続的な改善の積み重ねが結果として大きな力となり、振り返ってみると、大きなイノベーションになっているのではないでしょうか。例えば、氷雪上で使うスタッドレスタイヤも、その前の時代はスパイクタイヤであり、環境対応を背景にスタッドと呼ばれる鋲を抜き、氷雪上での制動距離を短くする改善の積み重ねがなされ、結果として発泡ゴムに行きつきました。こうした改善の積み重ねからイノベーションが実現するものだと思います。社会からの要求、お客様の期待に応えるための継続的な改善力が、イノベーションを創出する土台になるのではないでしょうか。

仕事で愛用している品を教えてください。

3つあります。1つ目は副社長を務められた成毛收一さんの著『人間性指向』です。これは、学生時代に一般財団法人 日本科学技術連盟(日科技連)でアルバイトをしていた時、先輩から紹介され、結果としてブリヂストンと私をつないでくれた本です。経営をテーマにしていながらその底流にある人間味のある温かさに惹かれて、ブリヂストンに興味を持ち、入社を決めました。50年以上前の本ですが、今に通じるところが少なくありません。
2つ目の私の名前が刻印された万年筆は、2018年に執行役員になった際に大学を卒業した息子からもらったプレゼント。「ここまで育ててくれてありがとう」という感謝のメッセージと一緒にもらってうれしかったです。大切な書類のサインの際に使っています。
3つ目が品質経営業務企画部長を担っていた2012年当時の上司であり、私を育ててくれた大先輩の一人、財津成美さん(当時:常務執行役員品質経営管掌)にお願いして書いていただいた色紙です。いつも見えるところに置いています。

最後に従業員の皆さんへのメッセージをお願いします。

管掌している部門のメンバーに、いつも伝えている「5つのお願い」があるのですが、皆さんにもぜひ意識していただければと思います。

  • 仕事の視点は常に顧客
  • 自分の仕事の価値を考えて
  • ゴールへのクリティカルパス(※)を考えて
  • 5・10年後の自分を考えて勉強しよう
  • 自らの健康、家族の健康がベース
    ※ プロジェクトや仕事を進める上で、外すことのできない重要なプロセス

勤め人は、相当な時間を仕事に費やします。そして、日々働く時間には、前向きな楽しい時間、辛い時間の両方があると思います。できるだけ楽しい(辛くない)時間を長く、辛い時間を短くしていくことを意識し、職場のお互いのことを考えて、誠実に一緒に仕事をしていきたいと思います。


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コメント(1)

アロー君81さん

ブリヂストンの強みである発泡ゴム、技術としての素晴らしさ・継続的な技術発展だけでなく、他社には真似できない、高いレベルでの品質管理が欠かせないのだなぁ、と感じました。

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