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【こんにちはアローです!】失敗を学びに変え、次の挑戦へ

こんにちはアローです!

今回は(株)ブリヂストン 執行役 CIO (Chief Innovation Officer)の草野 智弘さんにお話を伺います。
「こんにちは草野さん、今日はよろしくお願いします!」

(株)ブリヂストン
執行役 CIO (Chief Innovation Officer)

草野くさの 智弘ともひろさん

茨城県出身。1990年に(株)ブリヂストンに入社後、タイヤ材料開発に従事。2015年には九州生産本部長 兼 久留米工場長として生産現場のマネジメントを担当。その後、化工品、ソリューション、探索事業開発にも携わり、2026年3月24日から執行役 CIO(Chief Innovation Officer)に。

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幼少時代の将来の夢
プロ野球選手

小学生の頃の夢はプロ野球選手でした。当時は王・長嶋の巨人全盛時代で、祖父からは「原辰徳に似ている」とよく言われていました。入社後も社内野球で10年近くピッチャーとキャプテンを務め、アメリカに赴任するまでプレーを続けました。

青春時代に
夢中になっていたこと

ラグビーに夢中でした!

中学・高校時代は、当時まだ珍しかったラグビーに夢中でした。新日鉄釜石が日本選手権を7連覇していた時代です。その後Jリーグが発足し、故郷・鹿島にアントラーズができてからはすっかりサッカー好きになりました。

ブリヂストンに入社して
驚いたこと

初めての豚骨ラーメンの衝撃

入社後、小平の技術センターに配属になったのですが、当時、技術センターに隣接していた東京工場は久留米出身の方が多く、近くのお店で出されていた豚骨ラーメンは衝撃的でした。今程全国的に有名ではなかったこともあり、茨城出身の私には独特の香りに驚かされたのを覚えています(笑)。工場研修では久留米弁がほとんど分からず、苦労したのも懐かしい思い出です。

Qご自身の愛用している品を
教えてください。

ブリヂストンスポーツの皆さんがつくっている「BX2HT HY ユーティリティ」です。クラブは、飛距離や流行よりも、自分のプレースタイルに合うかどうかを一番大切にしています。このモデルはミスヒットしてもリカバリーしやすく、球が上がりやすいので、プレッシャーがかかる場面でも余計な力が入りません。「今日はこれでいける」と気持ちを切り替えられる一本です。
ゴルフは社内外のコミュニケーションの場として今も欠かせません。一日ご一緒するメンバーとは、移動や待ち時間も含めて自然と会話が生まれ、仕事の場だけでは見えない考え方や価値観を共有できる。営業の皆さんにとっても、関係を深める良い機会になっているのではないでしょうか。

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Q印象に残っている「失敗」の
ご経験があれば教えてください。

1997年頃、鉱山・建設車両用タイヤ(以下、ORタイヤ)の材料開発に携わっていたのですが、新しく開発した薬品を下関工場で配合剤として添加し、10本ほどタイヤを試作したところ、その翌朝に「お前のタイヤが白くなっているぞ!!」と工場から電話で呼び出されました。
確かに表面が白くなっていて、全く想定外の事象でした。後に判明したのは、新しい薬品が加水分解を起こし、その分解物が表面に浮き出たものだということ。開発担当としてはかなりショックでしたが、この出来事を単なる結果として終わらせてしまうと何も残りません。私はこの時から、失敗をしっかり受け止め、学びに変えて次に活かすことを強く意識するようになりました。事実を整理し、原因を突き止め、改善につなげる。その積み重ねが重要だと学びました。
その後、この薬品はトレッドの性能向上と、製造現場での作業性の改善を同時に実現し、ORビジネスの発展に大きく貢献しました。うまくいかなかった経験を含めて学びに変えていく。この考え方は、今の仕事にもそのままつながっています。

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Qターニングポイントを
教えてください。

1つは、失敗のエピソードでお話をした時期と近いのですが、ORタイヤを担当していた時の経験です。当時は品質課題が非常に多く、事業は大赤字。毎月の定例会議で営業の部署から飛んでくるのは厳しい言葉ばかりでしたが、「いつか良いタイヤを提供したい!」と開発に打ち込んでいました。
当時、私はとにかくお客様の現場に足を運んでいました。年に4回ほど鉱山へ行き、3週間は山にこもり、故障したタイヤをカットして原因を究明。ORタイヤを切るのは本当に大変で、数人がかりで苦労して作業をしていたことをよく覚えています。また、夜は日中の調査デ-タをまとめて日本へFAXするという毎日で。「他社のタイヤは問題ないのに、なぜうちはダメなんだ」という悔しさが原動力になっていました。
実際に鉱山の現場や故障したタイヤの現物を調べると、タイヤがどのように使われているか、タイヤのどこに負荷がかかっているのか、図面やデータでは分からないことが見えてくる。これらの経験が、「現物現場」という私の行動基準をつくってくれました。また、お客様には事実と対策をご説明し、「必ず改良品を開発して納入します」とお約束していました。そうした我々の対応に、お客様からも信頼を取り戻すことができ、ビジネスの継続につなげることができたと思っています。
何よりもこの時期に得た一番の財産は、現地で苦労を共にした仲間との絆です。技術サ-ビス、販売とそれぞれ立場は違っても、同じ課題に向き合い、同じ現場で悩み議論を重ねました。長い時間を一緒に行動して、我々のタイヤに満足していないお客様がまだまだたくさんいることや最前線の営業活動の苦労を肌で感じたからこそ「この方々に納得のいく商品を届けたい」。そんな思いを叩き込まれた時間でした。当時の仲間とは今も年に一度集まり、思い出話に花を咲かせています(笑)。

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もう1つのターニングポイントは、ブリヂストン創業の地である久留米で工場長を務めた経験です。私にとっては初の工場勤務で、辞令を聞いたときはまさに青天の霹靂。工場のオペレーションについては分からないことばかりで、最初は戸惑う場面も多くありました。
赴任してまず痛感したのは、「安全を曖昧にしたまま前に進んではいけない」という当たり前のこと。赴任早々、台風直撃や、製造工程内の熱処理装置のトラブルなどが重なり、まさにOJTで対応に追われる日々でした。不具合が起きたときは情報を集めて原因を特定し、再発防止策を講じる必要がありますが、完璧に情報が揃うことはほとんどありません。ある程度の確度で決め、足りない部分は仮説で補い、また分からないことは判断できる人にしっかりアドバイスをもらったうえで決定する。この意思決定の作法は、今のマネジメントにも直結しています。

Q現在のCIOというお立場について、
役割や目指している姿を教えてください。

CIOとして私が目指しているのは、革新的な基礎技術を「つくる」だけで終わらせず、製品価値やソリューション価値として世の中に「届ける」ことです。イノベーションは目的ではなく、あくまで手段。最終的にお客様の困りごとを解決し、ビジネスの質を上げて、初めて意味を成します。
そのために、グローバルで重要なテーマをいくつか定めています。外部の知見も早い段階から取り込み、実装までのスピードと確度を上げる。私はその「つなぎ役」であり、同時に最後は決め切る責任者でもあります。
また、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」のような探索事業も強化しています。ゴムという素材の「使い勝手の良さ」を、別の産業や課題解決にどう広げられるか。技術を棚に置かず、価値に変える仕組みと文化をつくっていきたいと思っています。

QArrowをご覧になる従業員の皆さんへ
メッセージをお願いします。

世界No.1の奪回に向けて、私も全力で取り組んでいます。素材と接地の技術で他社を凌駕し、事業を通じて社会に貢献していきたい。その思いは変わりません。
Arrowをご覧の皆さんにお伝えしたいのは、失敗も学びに変えてほしいということ、日々の仕事の中で感じている違和感や気づきをぜひ大切にしてほしいということです。現場で起きていることや、自分なりに考えた工夫の中に、次につながるヒントが必ずあります。何かに挑戦し、たとえうまくいかなくても、それを学びに変え、次の挑戦につなげ、前に進んでいただければと思います。その経験は必ず皆さんや会社の財産になっていきます。一緒に頑張っていきましょう!

日々の仕事で感じている違和感や気づきを大切に

アンケートへのご協力をお願いいたします。ご回答内容は今後の記事制作に活用させていただきます。


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コメント(1)

BSウェーイさん

下関工場で配合剤のお話は、トーマス・エジソンの名言「私は失敗したことはない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」を思い出しました。こうしたお話は今挑戦をためらう人や失敗を恐れる人に対して、勇気を与えてくれるものだと思います。こういったエピソードを厳選、より深堀してまとめて貰えると嬉しいです。コマツはコマツウェイという冊子を出して、教訓となるエピソードをまとめていて社内に展開していたかと思います。同じようなものがあるといい気がします。

今ではグループ内で屈指の高い利益率を誇るORの課題と向き合っていた方が、今CIOというお立場にある事はとても心強く感じます。「素材と接地の技術で他社を凌駕」、何卒よろしくお願いいたします。

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