【師匠と弟子】「次の人」まで見据える仕事を。受け継がれる、先読みと采配—旭カーボン(株)
次の一手を見据える 「工作」の流儀
髙田くんが入社して、もう4年目になるんだね。
はい、あっという間でした。配属初日に佐藤さんにお会いした瞬間のこと、今でも覚えてます。正直、最初は「怖そうだな…」って身構えました(笑)。
そうだったの?(笑)設備保全の仕事についてはどんな印象を持った?
設備保全課には、現場で働く人たちから「この装置が壊れた」「ここを直してほしい」といった依頼が次々に寄せられるじゃないですか。溶接作業から、燃やした油を通す機械の修理まで、まさに「なんでも屋」。社内で「工作(こうさく)」と呼ばれる理由も、すぐに実感しました。だからこそ、佐藤さんの仕事ぶりを間近で見られたのは大きかったです。
初めから試行錯誤して頑張っていたね。俺のまねをしているようにも感じるけど、それだけよく観察しているなと感心しているよ。
佐藤さんは「修理して終わり」じゃないんですよね。「こうした方が次回が楽になる」と、常に未来を見て物事を考えている姿勢は、尊敬しかありません。
先回りすれば、同じトラブルで困ることもなくなるし、次に対応する人もスムーズに動けるからね。
自分も「次に作業する人が困らないように」と日々の作業手順をExcelにまとめて共有しています。
髙田くんが自発的に始めたことだよね。ここまで丁寧なマニュアルは今までなかったよ。
そう言っていただけると、続けてきてよかったなと思います。
今はチームをまとめるリーダーの立場になって、現場全体を良くしようという姿勢が伝わってくるよ。
佐藤さんみたいに、聞かれたこと以上のことを答えられるよう、技術や機械の知識を勉強しています。設備の構造まで理解しているからこそ、修理でも「こうした方がいい」といった判断に自信が持てますしね。
任されて初めて見えた師匠の采配力
各部署から上がってきた依頼を毎朝のミーティングで共有して、メンバーに作業を分配しているけど、今年からはその振り分けを髙田くんに任せるようになったね。実際やってみてどう?
今はその日の依頼に応えることに精一杯です。佐藤さんは「現場が近いからこの作業も一緒にやろう」「今週はこの日の天気が怪しいから、屋外作業は早めに終えられるよう人数を増やそう」といった具合に、先を完璧に読んだ采配が鮮やかで。自分もいつかそんな風に動けるようになりたいです。
判断力もだいぶ身についてきてると思うよ。80点くらいじゃないかな(笑)。
ありがとうございます!作業に行き詰まったときには今でも、佐藤さんに助けてもらっていて頭が上がりません。この前も、機械の蓋がどうしてもはまらなくて電話で相談したら、「蓋の底部に何か干渉していないか」とアドバイスされてのぞいたらまさにそのとおり。まるで「AIみたいだな」と思うことがあります(笑)。
話を聞けばなんとなく状況が見えてくるからね。経験することでわかってくることもあるし、これからももっといろんなことを経験してほしい。今年、旭カーボンは創業75周年を迎えたけれど、先輩方が築き上げてきた「信頼の旭」を忘れずに、90年、100年と社会に貢献していきたいと思ってる。そのためにも髙田くんには「工作に任せれば大丈夫」と信頼される技術者になって、いずれは会社を引っ張る存在になっていってほしいな。
これからも佐藤さんのいいところを全部吸収して、創業100年を迎える頃には、今の佐藤さんより「ちょっとだけ」すごい存在になれるようがんばります!
大丈夫!必ずなれるよ!
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