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パラサイクリング 杉浦佳子選手の講演会を開催しました

10月6日(金)~9日(月)に「マイナビツール・ド・九州(以下、ツール・ド・九州)」が行われます。大会のテーマは「Make Kyushu Sustainable(九州の持続可能な未来のために)」。ブリヂストンはこれに賛同し、大会への協賛と、盛り上げるための活動をしています。

大会の機運醸成の一環として、福岡県内の小中学校や高校で講演会が行われ、9月13日には福岡県立明善高校定時制、15日には北九州市立小倉総合特別支援学校の生徒を対象に開催されました。
講演会は、ブリヂストンサイクルの機材サポート選手 杉浦佳子選手及びオリンピアンであるブリヂストンサイクル(株) 飯島誠さんから、夢を持つことの大切さやチャレンジする勇気について、それぞれの経験が語られました。

「薬剤師に戻ろう、また自転車に乗ろう」

結婚後育児をしながら、猛勉強の末薬学部に合格、そして薬剤師の資格取得を果たした杉浦選手。薬剤師として働くなかで障害のある方・寝たきりの方と接し、「患者にさせないための薬局を作りたい」という夢を抱きます。
しかし、2016年、趣味で出場したロードレース中の事故で高次脳機能障害を負ってしまいます。言語や身体機能に大きな障害が残り、医師から告げられた言葉は「薬剤師に戻るどころか日常生活もままならない」-。

それでも杉浦選手は、「第2の人生の夢ができた。薬剤師に戻ろう、また自転車に乗ろう。新たにそう決意を固めました」。エアロバイクを用いたリハビリや、言語聴覚士と共に言語の訓練を始めます。「最初は赤ちゃん用の絵本を読むことから始め、最後は公務員試験や大学入試問題も取り組めるようになり、知能指数のテストの結果、『薬剤師としてやっていける』と医師からお墨付きを頂きました」。

「パラリンピックで勝ちたい」-パラサイクリングとの出会い

リハビリに励み、3カ月後にはロードバイクに乗ることに成功した杉浦選手は、その後パラサイクリングに出会います。「初めて行ったワールドカップで、皆が楽しそうに一生懸命練習していて。勝った選手はガッツポーズ、敗れた選手は思いきり泣いて悔しがっている。そして終わった後は、皆でビールで乾杯。自分はこんな軽い障害なのに事故直後に死にたいだなんて思っていたことが、なんてちっぽけな人間なんだと思いました。そして『パラリンピックで勝つ』という、また新しい夢に出会えました」

新しい夢をかなえるため、杉浦選手は「今できる小さな目標」を持ち練習を開始します。「ギリギリできるかできないかぐらいのメニューを毎日コーチに考えてもらい、それを達成することが日々の目標、日々の小さな夢になりました」。そして2021年、東京パラリンピックで見事2つの金メダルを獲得しました。

今も、夢に向かって

「次の夢は、パリ2024パラリンピック出場。そして、薬剤師として『障害を持ってしまう方を減らしたい』という夢もあります。今は薬剤師の仕事はほとんどできていませんが、この夢も違う形で叶えられたらいいなと思っています」と先を見据える杉浦選手。最後に、この日集まった生徒たちにこう呼びかけました。「今苦しい思いをしている方がいたら、それを乗り越えようとしていることはすごく良い経験ができているんだと思ってほしいです。そしてきっとそれを見て、救いの手を差し伸べてくれる誰かが周りにいるはずです。それは一緒に頑張る仲間です。支えてくれる友達や家族がいるかもしれません。教えてくれる先生、指導者がいるかもしれません。そういう方々に出会えたら、『助けてもらいすみません』ではなく『ありがとう』と言ってください。言われた人も頑張ろうと思えるはずです。そして次はあなたが、ありがとうと言われる側になります。そういう『ありがとうの連鎖』を作っていきましょう」

小さな目標の達成が大きなチャンスに

ブリヂストンサイクル(株) 飯島さんからも、「夢を達成するためのヒントになれば」と、自身の経験から言葉を送られました。
「中学生の時に自転車競技に出会い、順風満帆とは言えませんが、高校、大学、実業団と、それぞれで抱いた目標をかなり達成できてきたと思います。大きな目標をクリアするために、小さな目標を一つ一つ自分の中で立てて、今日の自分より明日の自分がちょっと頑張ってクリアしてきました。チャンスは皆平等にあります。ですが、下を向いているとチャンスは目の前にやってきません。前を向いて頑張っている人は、良い準備をしているからこそチャンスを見つけ、しっかりものにすることができる。そういったことが、私が目標や夢を達成できたことに繋がっていると思います」
講演会に参加した生徒からは、「オリンピック選手は小さい頃から恵まれた環境で競技を続けているというイメージでしたが、大変なこともたくさん体験され、自分の中での心の持ち方や、目標を立てることで夢を掴んでこられたんだなというのを強く実感しました。自分も夢や、やりたいことに対して、今日の話を参考にしていきたいと思います」と感想がありました。

今後も「Bridgestone E8 Commitment」の「Empowerment」の実現に向け、地域に根差した取り組みを進めていきます。
「マイナビ ツール・ド・九州2023」:10月6日(金)~9日(月)
ブリヂストンからもボランティアスタッフが参加し、10月7日(土)の福岡ステージのゴール地点では、ブリヂストン吹奏楽団久留米の演奏やブースの出展も予定されています。お近くにお住まいの方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳細はこちら:https://www.tourdekyushu.asia/

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