2000人の従業員がサステナビリティを考える 第1回BSJPサステナビリティデイ(前編)

9月28日(木)、小平にあるBridgestone Innovation Parkにおいて、「第1回BSJPサステナビリティデイ」が開催されました。この催しは、従業員一人ひとりが「サステナビリティ」への理解を深め、更なる意識向上につなげることを目的としたものです。BSJPの各部署の従業員参加によるパネルディスカッションなどが行われ、リモートで接続された方も含め、(株)ブリヂストンタイヤソリューションジャパンやブリヂストン化工品ジャパン(株)などのグループ会社含むBSJP所属の従業員およそ約2,000人が参加しました。
一人ひとりが理解をして、活動へ落とし込むことが必要
初めての開催となるこのBSJPサステナビリティデイ、BSJP管掌も兼務されている代表執行役 Joint Global COOの東さんによるオープニングスピーチによってスタートしました。
東さん:
ブリヂストンの事業活動や戦略、企業の根幹を支える「サステナビリティ」ですが、この言葉が包含する意味や価値が、企業や個人の活動にも密接にかかわっています。また、ブリヂストンが目指す将来のサステナビリティの位置付けや課題については、皆さんに知っていただく必要があります。「Bridgestone E8 Commitment」を通じて、個人の業務に落とし込み、どういった活動ができるかを追求していただくことをお願いしていますが、BSJP全体としても、サステナビリティについて知識を共有したり、語り合ったりする場があって然るべきだと考え、私自身がこのサステナビリティデイの設定をお願いしました。
サステナビリティの位置付けについては、「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿):戦略マップ」の中に描かれています。サステナビリティビジネスモデルを根幹に据え、例えばプレミアムタイヤや小売サービスソリューション、モビリティソリューションといった各ビジネスの中に組み込みながら価値の創出を目指すのが、ブリヂストンの事業活動のコアとなっています。また、基盤の位置にもサステナビリティがあり、コンプライアンスや人権、DE&I、ガバナンス、BCPなどと共に個別の言葉として表示されていますが、かつては環境を中心に語られていたサステナビリティは、今やこれらの領域を包含するような大きなコンセプトになっています。社会全体の持続性を担保するために、または個人の幸福な生活のために必要な要素を包含しており、今後もますます拡張していきます。
サステナビリティの包含する範囲が広がっていること、その解決に向けての社会的要請のスピードが高まっている中で、BSJP全体としての共通理解や共通のベクトルの設定がますます重要になってきます。このような背景を皆さんによくご理解いただいた上で、サステナビリティへの取り組みを企業や個人での活動の中に具体的に落とし込んでいただきたいと考えています。
東さん:
ブリヂストンの事業活動や戦略、企業の根幹を支える「サステナビリティ」ですが、この言葉が包含する意味や価値が、企業や個人の活動にも密接にかかわっています。また、ブリヂストンが目指す将来のサステナビリティの位置付けや課題については、皆さんに知っていただく必要があります。「Bridgestone E8 Commitment」を通じて、個人の業務に落とし込み、どういった活動ができるかを追求していただくことをお願いしていますが、BSJP全体としても、サステナビリティについて知識を共有したり、語り合ったりする場があって然るべきだと考え、私自身がこのサステナビリティデイの設定をお願いしました。
サステナビリティの位置付けについては、「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿):戦略マップ」の中に描かれています。サステナビリティビジネスモデルを根幹に据え、例えばプレミアムタイヤや小売サービスソリューション、モビリティソリューションといった各ビジネスの中に組み込みながら価値の創出を目指すのが、ブリヂストンの事業活動のコアとなっています。また、基盤の位置にもサステナビリティがあり、コンプライアンスや人権、DE&I、ガバナンス、BCPなどと共に個別の言葉として表示されていますが、かつては環境を中心に語られていたサステナビリティは、今やこれらの領域を包含するような大きなコンセプトになっています。社会全体の持続性を担保するために、または個人の幸福な生活のために必要な要素を包含しており、今後もますます拡張していきます。
サステナビリティの包含する範囲が広がっていること、その解決に向けての社会的要請のスピードが高まっている中で、BSJP全体としての共通理解や共通のベクトルの設定がますます重要になってきます。このような背景を皆さんによくご理解いただいた上で、サステナビリティへの取り組みを企業や個人での活動の中に具体的に落とし込んでいただきたいと考えています。
その後、(株)ブリヂストン Gサステナビリティ統括部門長の稲継さんからはブリヂストンが取り組むべき優先課題は6つあることがお話されました。
バリューチェーンの各機能からパネラーの皆さんが登壇
ここからは稲継さんがモデレーターとなり、従業員参加型のパネルディスカッションのスタートです。今回のサステナビリティデイでは、バリューチェーンの各機能より5名の方がパネラーとして登壇しました。まずは皆さんが普段担当している業務を含む自己紹介です。
一人目は、上流サプライチェーンを担当する(株)ブリヂストン BSJP 内製事業部門 内製NR事業管理課の竹内さん。竹内さんは、当社の内製天然ゴム事業のサステナビリティ活動全般(現地小規模農家の支援計画・推進等)を担当しています。
二人目は、使用済タイヤを素原料に“戻す”探索事業を推進している(株)ブリヂストン リサイクル準備室 リサイクル事業準備課の薮本さん。
三人目は、生産を担当する(株)ブリヂストン BSJPタイヤ生産技術戦略企画部の田口さん。田口さんは、BSJPのタイヤ工場における省エネ化やグリーンエネルギーへの転換推進活動をしています。
四人目は、販売を担当する(株)ブリヂストン 海外クローラソリューション事業部 海外クローラ販売課長の阿部さん。阿部さんは、海外ゴムクローラの事業拡大と事業体質の改善活動をしています。
五人目は、ブリヂストンタイヤソリューションジャパン(株) TB・LTソリューション事業推進部長の原田さん。原田さんは、お客様がタイヤを使う段階において、タイヤを“より長く”“上手に”使えるようなソリューションビジネスの提供を通じ、輸送業界の課題解決に取り組んでいます。
皆さんがどのようにサステナビリティに取り組んでいるのか、お話を伺っていきます。
日々の業務において、どのようにサステナビリティに取り組み、実践していくべきか?
現物現場でしっかりと対話 ゴム農家への支援を通じて天然ゴムのサステナビリティにつなげていく
竹内さん: 私は小規模な天然ゴム農家の支援推進を担当していますが、農家の方々の普段の生活を思い描いて、業務することを意識しています。農家の方々に天然ゴムを生産いただいて、我々はタイヤをつくることができます。彼らの生活自体がサステナブルでなければ成り立ちません。遠い日本から思い描くだけではなく、直接現地に出向いて対話をし、悩みごとや困りごとをお伺いすることを心がけています。現物現場でコネクションを構築していくことが、天然ゴムのサステナビリティにおいては非常に重要です。
稲継さん: 天然ゴム農家の皆さんの顔を見ながら対話をすることで、彼らの実態がよりリアルにわかると思います。農家の皆さんにとって何が問題で、何に困っているか、具体的な事例はありますか?
竹内さん: 実情として「日々の生活がもっと豊かになればいいのに…」という悩みを持たれている農家さんが多いですね。支援活動を通じて、彼らの農園における天然ゴムの収量を増やすことで、彼らの生活の悩みを解決することにつなげられるのではと考えています。
稲継さん: 天然ゴム農家の皆さんの顔を見ながら対話をすることで、彼らの実態がよりリアルにわかると思います。農家の皆さんにとって何が問題で、何に困っているか、具体的な事例はありますか?
竹内さん: 実情として「日々の生活がもっと豊かになればいいのに…」という悩みを持たれている農家さんが多いですね。支援活動を通じて、彼らの農園における天然ゴムの収量を増やすことで、彼らの生活の悩みを解決することにつなげられるのではと考えています。
リサイクルが生み出す「価値」を共創パートナーと見出していきたい
薮本さん: 私が所属するリサイクル事業準備課では、目指しているタイヤリサイクルのフローについて、事業として成り立たせることができるか、最終的にできるタイヤが持続可能なものかどうかを意識して業務に取り組んでいます。また、仮に事業として成り立ったとしても、うまくフローを循環させるためには、さまざまな共創パートナーの協力無しでは成り立ちません。パートナーの皆さんにどういった価値を提供できるかを考えるようにしています。「Bridgestone E8 Commitment」の「Ecology」、「Economy」への貢献に加え、リサイクル推進活動を通じて、共創パートナーを巻き込むことにより、「Emotion」や「Empowerment」についても、貢献ができるのではないかと考えています。
一人ひとりの省エネ活動が大きな省エネに
田口さん: 私の担当業務である工場の省エネ化やグリーンエネルギー転換の推進活動は、「Bridgestone E8 Commitment」の「Energy」や「Ecology」に直結していると考えています。工場で製造に携わっている皆さん一人ひとりの省エネ活動によって、エネルギーの無駄を減らせるということをご理解いただけるよう、業務を進めています。
稲継さん: 現場で働く皆さん一人ひとりに、省エネの目的や意義を伝えていくことは重要だと思いますが、一方で大変難しいことだとも思います。田口さんが工夫していることなどを教えていただけますか?
田口さん: 「エネルギーの見える化」をすることです。見える化をすることで、現場での省エネ意識を高めてもらい、改善につなげていってほしいと考えています。他にも、工場におけるエネルギーサーベイを実施した際、現場の方にも参加いただいたことでより具体的な提案が生まれたこともあり、こういう活動をできる限り進めていければと思います。
稲継さん: 現場で働く皆さん一人ひとりに、省エネの目的や意義を伝えていくことは重要だと思いますが、一方で大変難しいことだとも思います。田口さんが工夫していることなどを教えていただけますか?
田口さん: 「エネルギーの見える化」をすることです。見える化をすることで、現場での省エネ意識を高めてもらい、改善につなげていってほしいと考えています。他にも、工場におけるエネルギーサーベイを実施した際、現場の方にも参加いただいたことでより具体的な提案が生まれたこともあり、こういう活動をできる限り進めていければと思います。
ロングライフ、トータルバリューでサステナビリティに貢献
阿部さん: ゴムクローラを通じて建設・農業機械の足廻りを支え、業界に貢献していく。これが、ブリヂストンがゴムクローラ事業を行っている意義ということを常に意識しています。競合他社の中には、安い商品を売って、壊れたらすぐに交換するというビジネスを進めている企業もありますが、ブリヂストンは高耐久、足廻りにおける高効率、低燃費といった、高性能の商品をお客様に提案しています。こういったビジネスを通じて、ゴムクローラ自体の廃棄を減らしたり、機体の燃料消費を減らしたりすることで、サステナビリティへの貢献につながっていると考えています。
稲継さん: 商品を売って終わりではなく、ロングライフ、トータルバリューというところでも価値を創出しているわけですね。何かお客様の方で、感度が上がっているポイントや変化などはありますか?
阿部さん: 建設機械(以下、建機)の業界でも「電動化」の波が広がってきていることを感じます。乗用車に比べれば動きはゆるやかではありますが、建機の展示会などでは、ほぼ全てのOEメーカーさんが、電動モデルを前面に押し出してPRをしています。一方、そういった電動モデルでは、バッテリーの駆動時間が大きな課題としてありますので、まだまだ一般的な普及には至っていません。そんな中で、CTL(コンパクトトラックローダー)という走り回る建機があるのですが、バッテリーの消耗を抑えるために、高効率・低燃費のクローラを求めるお客様もいらっしゃいます。我々はここに注力し、お客様にブリヂストンが培ってきた技術を活かした商品の提案を進めています。
稲継さん: 商品を売って終わりではなく、ロングライフ、トータルバリューというところでも価値を創出しているわけですね。何かお客様の方で、感度が上がっているポイントや変化などはありますか?
阿部さん: 建設機械(以下、建機)の業界でも「電動化」の波が広がってきていることを感じます。乗用車に比べれば動きはゆるやかではありますが、建機の展示会などでは、ほぼ全てのOEメーカーさんが、電動モデルを前面に押し出してPRをしています。一方、そういった電動モデルでは、バッテリーの駆動時間が大きな課題としてありますので、まだまだ一般的な普及には至っていません。そんな中で、CTL(コンパクトトラックローダー)という走り回る建機があるのですが、バッテリーの消耗を抑えるために、高効率・低燃費のクローラを求めるお客様もいらっしゃいます。我々はここに注力し、お客様にブリヂストンが培ってきた技術を活かした商品の提案を進めています。
お客様や販売店の悩みに寄り添い最適な提案を
原田さん: サステナビリティという言葉自体が概念的で、その価値についてお客様に伝わりにくいというのが正直な印象ですが、この価値を具体的なソリューションビジネスを通じて伝えていくことにこだわっています。加えて、ブリヂストンだけで出来ることに限りがあるので、お客様や販売店のご理解と共感、ご協力を得て、活動を広げていかなければいけないと意識しています。
稲継さん: 私もサステナビリティの話をする際に、概念的な説明と比べて、具体的な話をする難しさを感じることは多いです。原田さんがお客様や販売店に対して、わかりやすくサステナビリティの価値を伝えていくノウハウなどはありますか?
原田さん: 今はそのノウハウをつくっている段階です。例えば、環境対応を進めたいと考えているお客様に、ソリューションビジネスの効果や価値を、具体的な数字としてお見せすることは有効だと思っています。お見積りを出す際に、コストの削減効果と合わせてCO2の削減量も提示し、お客様にとっての価値を可視化することに取り組んでいます。一方でビジネスパートナーである販売店に対しては、地球環境という壮大なテーマで話をしても理解が得られないケースが殆どです。お店の規模や経営状況、経営者自身の考え方も異なる為、まずはお店自体の困りごとをしっかりと確認しつつ、TPPなどのソリューションビジネスがお客様だけでなく、お店にとってのソリューションになるということを身近に感じて頂くように工夫しています。具体的には、TPP導入により、お店の業務効率化にも役立ち、お客様にとっても安全運行、業務効率化、CO2削減にも繋がるというWIN-WINの関係が構築できるものですよ、というような形です。
稲継さん: 私もサステナビリティの話をする際に、概念的な説明と比べて、具体的な話をする難しさを感じることは多いです。原田さんがお客様や販売店に対して、わかりやすくサステナビリティの価値を伝えていくノウハウなどはありますか?
原田さん: 今はそのノウハウをつくっている段階です。例えば、環境対応を進めたいと考えているお客様に、ソリューションビジネスの効果や価値を、具体的な数字としてお見せすることは有効だと思っています。お見積りを出す際に、コストの削減効果と合わせてCO2の削減量も提示し、お客様にとっての価値を可視化することに取り組んでいます。一方でビジネスパートナーである販売店に対しては、地球環境という壮大なテーマで話をしても理解が得られないケースが殆どです。お店の規模や経営状況、経営者自身の考え方も異なる為、まずはお店自体の困りごとをしっかりと確認しつつ、TPPなどのソリューションビジネスがお客様だけでなく、お店にとってのソリューションになるということを身近に感じて頂くように工夫しています。具体的には、TPP導入により、お店の業務効率化にも役立ち、お客様にとっても安全運行、業務効率化、CO2削減にも繋がるというWIN-WINの関係が構築できるものですよ、というような形です。
最初のテーマから大きな盛り上がりを見せたパネルディスカッション、この後もさまざまなテーマについて、稲継さんとパネラーの皆さんが語り合います。ディスカッションの後半の模様は、後編記事でご紹介します。
※「コメントする」を押してもすぐにはコメントは反映されません。
管理者にて確認の上、反映されます。コメント掲載基準については こちら をご覧ください。
尚、投稿者につきましては、管理者でも特定できない仕様になっております。