設備保全の精鋭が集結! 

2024年11月14日、グローバル設備保全技能競技会が開催されました。ブリヂストンは、最高の品質をお客様に提供するために、“良いモノを標準通りに作り、標準通りに流せる”スルラクな生産を目指してモノづくりを進めています。その実現には、設備を常に最適な状態に保つ、設備保全が必須となります。
この競技会は、「技能の底上げと確実な伝承を図り、ブリヂストングループグローバルのスルラク生産を支えること」を目的に1977年から開催され、ブリヂストンの最高の品質を支える保全員が日々の研鑽を競い合っています。

29回目の開催となった本大会は、2019年以来5年ぶりに全員が一堂に会して開催されました。
過去最多となる35事業所・93名が予選会に参加し、勝ち抜いた19事業所・46名の精鋭たちが、東京・小平のB-trinityに集結し、各事業所の誇りを胸に競いました。
保全の基本技能である「溶接」「仕上げ」「電気」の3種目に分かれて競技が行われ、種目ごとに設定された評価基準をもとに採点され、順位を決定します。

BI棟フォーラムエリアで行われた開会式

溶接

溶接作業は、あらゆる設備に共通した作業で、高い安全性が要求され、適切な「溶接棒角度」「運棒速度」「電流設定」を習得することで、接合部に欠陥がない強度と気密性の高い安全な溶接ができるようになります。
競技会では、溶接の基本となる「下向き溶接」と、縦方向に垂直移動(斜め移動)する溶接姿勢「立て向き溶接」の2つの課題を行い、指定された作品をつくります。
時間内に課題をクリアするためには、溶接の技術はもちろん、正確かつ素早い作業が求められます。
そして採点では、外観検査やU曲げ、破壊などの内部の耐久性試験が行われ、作品の強度と気密性を評価します。

仕上げ

機械化が進んだ昨今において、フリーハンドと最低限の道具で行い、磨き上げられた「感覚」「感性」が求められる「手仕上げ」作業は設備保全において必須のスキルです。
例えば、機械が故障した際には正確に元の姿に復元する必要があります。仕上げの技術を磨くことで、気づきにくい小さな異常箇所も大きな異常箇所と捉えて気づくことができ、設備を最善の状態に保つことができます。
競技会では、支給された2枚の四角形の金属材料からそれぞれ階段形状に削り出し、1枚の板のようにきれいに組み合うよう加工する課題が行われます。細かく設定された仕上がり基準を満たすために、ヤスリや⾦切り鋸 (⼸ノコ)など多様な工具を駆使し、「測定」「直角」「平行」「面出し」など技術力が試されます。

電気

電気作業は、製造設備などを制御するプログラムを作成する技能で、熟練のスキルが求められます。同時にいかなる電気故障にも対応するために、「最新の電気知識と技量」を絶えず習得し、レベルアップを図ることが求められます。
競技会では、シーケンス制御¹作業盤とPLC(Programmable Logic Controller)²を用いて、プログラム作成と故障診断を行います。
まずはシーケンス作業盤とPLC間の配線を行い、課題の動作仕様にしたがったプログラムを作成。さらに故障診断も行うため、限られた時間の中で非常に多くの課題をこなす必要があります。
配線では、故障リスクの少ないきれいな配線がされているか、プログラム作成では、課題に対して再現性高く作成されているかなどが評価され、故障診断では、予め与えられたプログラムをPLCへ書き込み、故障箇所を診断したうえでその不具合を解消したプログラムを作成することが求められます。
競技会の中で唯一、その場での対面評価が行われ、審査員の目の前で一つひとつの動作確認を行う様子は、緊迫感ある雰囲気に包まれます。

設定された順序に従い、ある動作を何回も正しく動作させること。洗濯機の場合、蓋が開いている状態や水道から水が出ていない状態の時に機械を停止させアラームで知らせてくれるが、これはシーケンス制御によって処理されている。
2「AをしたらBをする」「CになったらDをする」などの命令を組み合わせることで機械を制御すること。今回の競技会では、パソコンで作成したプログラムをPLCからシーケンス作業盤に接続することで、シーケンス作業盤の動作を制御している。

優勝者が決定!

競技会終了後、審査員による評価を経て、11月28日にオンラインで表彰式が執り行われました。
優勝された皆さん、おめでとうございます!

下関工場団体写真:左から小田 倖平さん、弘中 貴之さん、大末 泰史さん

ブリヂストンでは、「グローバル設備保全技能競技会」を通じて、各事業所で培ってきた技能を底上げし、保全業務のレベルを高めることで、スルラク生産を支えていきます。

みんなからのコメント待ってるよ!
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コメント(2)

HOPEさん

私は業務ジャンルが異なりますが、こういうのがあるならぜひ参加してみたいです。

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競技会事務局さん

コメントありがとうございます。機会がありましたら、技術を身に付けてご参加をお待ちしております。また今年も11月に開催しますので、ぜひ見学にいらしてください。

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