【こんにちはアローです!】現場出身から経営の立場へ。人を信じ、正直に向き合う姿勢が、組織を動かす
今回はブリヂストンBRM(株)代表取締役社長の岩﨑さんにお話を伺います。
「こんにちは岩﨑さん、今日はよろしくお願いします!」
ブリヂストンBRM(株)
代表取締役社長
岩﨑 孝二さん
山口県出身。1988年に(株)ブリヂストン下関工場に契約社員として入社し、1991年に正社員登用。技能員としてタイヤ製造に携わり、職長、主任、基幹職を経験。2014年からは日本タイヤCSR推進部 安全・防災・品質保証推進課長 として品質経営に携わったのち、2015年から2年間、ブリヂストン タイヤ マニュファクチュアリング ベトナム リミテッド ライアビリティ カンパニー(BTMV)で製造部長を務めた。その後、山口・北九州生産本部 生産技術部長、北九州工場工場長を経て、2025年にブリヂストンBRM(株)の代表取締役社長に就任。
幼少時代の将来の夢
町の自転車屋さん
自転車が好きだったからです(笑)。中学生になる頃には車やバイクに興味を持つようになり、やがて自分自身も走ることに夢中になりました。昼間はバイクの練習に時間を費やしたかったため、夜間に働ける場所を探していたところ、ブリヂストン下関工場の交代制勤務の募集を見つけ、働き始めることになりました。
愛用しているブリヂストン商品
年齢に応じてたくさんあります!
小学生から高校生までは自転車、高校生から25歳頃までは二輪車用タイヤ(BATTLAX)とテニスラケット※、それ以降は自家用車のタイヤとゴルフ道具です。常に身の回りにブリヂストンの商品がありました。 ※ブリヂストンスポーツ(株)のテニス事業は2020年末に撤退しています
お仕事で愛用している品を
教えてください。
先輩からいただいた名刺入れです。
1988年、技能員として下関工場に契約社員で入社した私が、生産技術部長に昇進した際、既に退職されていた先輩がわざわざ下関まで届けに来てくれました。現場のたたき上げから昇進したことをとても喜んでくれました。
最近、私と同じく現場出身で活躍している2人の後輩にも、同じ名刺入れをプレゼントしました。彼らが将来、工場の運営や組織の長になり、後輩たちの目標になるような存在になってほしい――そんな思いを込めて贈りました。
ブリヂストンには、学歴や入社形態に関係なく、現場で力を発揮する人財を平等に評価し、登用する良い風土があると思います。現場で大事なのは、「強い責任感」と、「有言実行で、発信したことを必ず形にしようと徹底的に実行する姿勢」です。契約社員出身であろうと中途採用であろうと関係なく、本人の頑張りと実力次第で評価されるこの環境は、働きがいにもつながっていると思いますね。

ターニングポイントを教えてください。
まさに今なのですが、ブリヂストンBRMに異動になったことが最も大きな変化点だと思って非常に楽しんでいます。
入社当時から製造現場での仕事が長かった上、主に携わっていたのは、鉱山・建設車両用タイヤ。海外への出荷が中心だったため、お客様と直接お会いする機会はほとんどありませんでした。北九州工場で5年半工場長を務めていた際は、地域の方と接する機会は多くありましたが、ブリヂストンBRMに来てからは、何よりも「対、お客様」の場面が格段に増えました。また、社長という立場もあり、お客様に対してどう接すればいいか、どういう視点が必要か、お客様と向き合ってきた経験が少ないからこそ、相手に失礼にならないよう言葉遣いや立ち位置、所作、そして発言のタイミングには特に気を配るようにしています。
主な取引先は、ブリヂストンタイヤソリューションジャパン(株)や代理店の皆様。なかでも代理店の方々は、タイヤ販売だけでなくカーディーラーや他の事業も手掛ける経営者の方々ばかりです。そうした方と定期的にお会いし、お話しするのは非常に刺激的で、まさに自分にとっての「ターニングポイント」となっています。まだまだ着任したばかりですが、このような機会を与えていただいたことをありがたく感じています。
「マネジメントの原点」を
教えてください。
私のマネジメントの原点は、下関工場で出会った上司や先輩方の「対峙する姿勢」にあります。私が、下関工場で職長をしていた当時、工場長として活躍され、その後、役員になられた方々が数名いらっしゃいます。ある先輩は声が大きくてエネルギッシュ。登場するだけで、皆の心拍数が上がるほど存在感がありましたが、何事にも正面から向き合い、面倒見もすごく良くて。またある先輩は、非常に冷静で穏やかですが求心力があり、物事の本質を見抜く力も高く、目を見ると「この人には全てを見抜かれていてごまかしは一切通用しない」と感じさせる人物でした。
そんな先輩方のマネジメントに間近で触れる機会に恵まれ、彼らが言葉で教えてくれたこと以上に、その姿勢から、人との向き合い方や、マネジメントの在り方を近くで感じさせてもらったことが、今一番活きていると思います。

経営において大切にしていることを
教えてください。
「過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今」です。これは、陶芸家の河井 寛次郎さんの言葉。「今の成果は過去の行いの賜物、今行うべきは、未来に向けてより多くの蕾をつけてそれに適切な栄養を与えて大きく成長させ、咲かせ実らせる」という意味に捉えています。経営を語るにはまだ若輩者ですが、「未来への蕾を育てる」という想いで人を育て、会社を成長させていければと考えています。
私自身は、ブリヂストンBRMにとっては外部から来た人間ですが、健全に成長できる組織とは、組織の内部からボトムアップで人が育ち、やがて上のポジションへと循環していく組織だと考えています。だからこそ、従業員の成長に必要な知識や機会を提供し続けることが、自分の役割。いつかはブリヂストンBRM出身の従業員が、この会社の経営を担う存在になることを目標に、今後も未来への蕾を育てていきたいです。
ブリヂストンBRMが担うリトレッド事業は、摩耗したタイヤに新しいゴムを貼り付け、再び使用可能となったタイヤを提供するもの。CO₂削減や省資源という点で、社会的意義が非常に高い仕事です。しかし、私たちの事業が成り立っているのは、お客様からの「信頼」があってこそだということを決して忘れてはいけません。「何のためにやっているか」という目的を理解し、現状に満足することなく、新しいことにも積極的に取り組み、これからも従業員と会社、共に成長していきましょう!
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