リニアのタイヤもリサイクル!?

今年の7月、東京・小平にあるBridgestone Innovation Park にて雲雀丘学園(兵庫県・宝塚市)の高校生を対象に、共創パートナーである東海旅客鉄道株式会社様(以下、JR東海様)と共にサステナビリティ・ワークショップを3日間にわたって実施しました。このワークショップは、生徒の皆さんが、社会課題やそれらに対する解決策などを考え、成果物としてまとめていく過程を通じて、思考力・判断力・表現力を培う目的で開催されたものです。
テーマは、「今ある超電導リニアのタイヤをアップサイクルして、リニアに乗る日をウキウキして待てるアイテムを生み出そう!」。ブリヂストンは、山梨リニア実験線を走る超電導リニア(以下、リニア)に装着されるタイヤの開発を行っています。今回、JR東海様と共にこのワークショップを開催し、高校生の皆さんと一緒に未来の移動体験をより楽しく、持続可能なものにするためにはどうすれば良いか、さまざまなアイデアを考え出しました。
※ 廃棄されるはずのモノに、デザインや新しい機能などに新たな付加価値を持たせて再利用することをさします。

生徒の皆さんにタイヤをとりまくサステナビリティ課題とブリヂストンのとりくみについて説明する(株)ブリヂストン ソーシャルバリュー戦略部 ソーシャルバリュー・地域共生戦略企画課の阿部さん

まずは、リニアがどんな乗り物で、そこについているタイヤがどんなものかを勉強します。リニアはレールの上を走る普通の電車と違って、磁石の力で車体を浮かせて走ります。リニアには、タイヤが装着されており、時速150km以下ではタイヤ走行、それ以上になると浮上走行し、最高速度は時速500kmにも達します。繰り返しの使用に耐えられる様、高耐久・高ライフなタイヤが使われています。
リニアそのものや装着されているタイヤのことが分かったところでワークショップを開始。ワークショップは、生徒2名と従業員1名による4チーム対抗形式で、各チームが「使用を終えたリニアのタイヤのリサイクル方法」について、さまざまな視点で考えます。リニアの車両構造や実際の運行にも詳しいJR東海様のご担当者や、ブリヂストンのタイヤ開発担当者からアドバイスを受け、生徒の皆さんはアイデアを膨らませていきます。
最終日には、生徒の皆さんがチームごとにそれぞれのアイデアを披露。大人では想像が難しいユニークな提案がいくつも発表され、なかでも「タイヤをリサイクルしてアイテムにするだけではなく、街づくりに活かす」ことを提案したチームが、JR東海様が選ぶ「JR東海賞」とブリヂストンが選ぶ「ブリヂストンタイヤ開発賞」の受賞を果たしました。
「タイヤをリサイクルしてアイテムにするだけではなく、街づくりに活かす」のコンセプトは、「タイヤで街を安全に、楽しくする」です。具体的には、使用済タイヤをスロープや階段の滑り止めの他、駐車場の車輪止めなどの安全インフラにアップサイクルすることで、地域の安全性を高めるとともに、これらをリニア駅周辺のインフラに活用することで、注目度をあげ、人の流れを生み出し、地域活性化につなげるという発想です。資源再利用にとどまらず、町おこしのニーズにも着目した点が、多くの関係者の心を掴み、文句なしのダブル受賞につながりました。未来について真剣に考える機会となった今回のワークショップ。生徒の皆さんにとって、「柔軟に発想することの大事さ」「勇気をもって自ら考えたアイデアを発表すること」「サステナブルな視点」を学ぶ機会となったようです
リニアが走る日も、リニアのタイヤがリサイクルされ街づくりに活かされる日も待ち遠しいですね。
今回のワークショップを企画した(株)ブリヂストン Gサステナビリティ戦略統括部門 サステナビリティコミュニケーション戦略部長の飯島 亮麿さんより
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雲雀丘学園を対象にしたサステナビリティ・ワークショップは今年で3回目を迎えました。実施にあたっては、材料および製品開発やリサイクル事業、そして共創推進といった多くの部門の皆さんに協力を頂きました。皆さんのおかげで、「未来の子供たちからの預かり物であるこの地球のために」コミットする「Bridgestone E8 Commitment」につながる活動を実践することができたと思います。

アンケートへのご協力をお願いいたします。ご回答内容は今後の記事制作に活用させていただきます。


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