No.1奪回へ向け 求められるのは競争力のあるコスト
ブリヂストンの重要課題である「魅力的な商品とモノづくり」。この「モノづくり」において、国内の生産現場でモノづくりに携わる皆さんと、取締役 代表執行役 EAST CEOの田村さん、執行役 CMO (Chief Manufacturing Officer) の細さんが座談会を実施し、皆さんの取り組みや想いを語り合っていただきました。今回は「競争力のあるコスト」の実現に向けて語り合う皆さんの様子をご覧ください!
細さん 現場で「最高の品質」のものを目指して頑張ってくれていますが、お客様にブリヂストンの商品を選んでいただくためには「最高の品質」に加えて、「競争力のあるコスト」を実現することが必要ですよね。お客様がお求めやすい価格の商品を実現するために、製造コストの最適化もとても大切なことです。現場ではどういうことに取り組んでいますか?
吉田さん 私は彦根工場でBX※1工程を担当しています。細さんのおっしゃった「競争力のあるコスト」を実現するために、現場では消耗品の最適化や工程の改善を進めています。例えば、あるプロセスで用いているドライアイスは入荷後、リードタイムが長いと昇華して無駄になる量が増えてしまうので、リードタイム管理を最適化し、無駄を削減しました。また、設備の洗浄で用いる治具についても、汚れた場所をよりピンポイントで磨けるように改良をすることで、かなりのコストカットにつながりました。今は検査工程のトリミング装置を改善し、タイヤの表面に残るスピュー※2の削減にも取り組んでいます。
※1 BX:1つの機械で8つのサイズのタイヤを同時につくれる特殊な工程
※2 スピュー:加硫後にタイヤの表面に残る突起。ゴムとモールドの間の空気を抜く際、モールドにある小さい穴にゴムが流れ込むことで生じるもの
※1 BX:1つの機械で8つのサイズのタイヤを同時につくれる特殊な工程
※2 スピュー:加硫後にタイヤの表面に残る突起。ゴムとモールドの間の空気を抜く際、モールドにある小さい穴にゴムが流れ込むことで生じるもの
渋谷さん 私は東京ACタイヤ製造所で工程全体を見ています。製造コストの面で大きな割合を占めるのが労務費ですが、ここにアプローチするには「多能工化」が必要だと思っています。東京ACタイヤ製造所には押出から検査まで、全部で6つの工程があり、求められる技能もそれぞれ違うので簡単ではないのですが、例えば半日ずつ別の工程を担当してもらうなど、無理のない範囲で適切な配置をして、多能工化を進めています。工夫している点は1人当たりの仕事量を数字でしっかり管理すること。工数管理をしっかりとやって、多能工化に費やす時間を捻出できるようにマネジメントしています。一人ひとりがブリヂストンを支える人財になるよう、成長を促しています。
細さん 消耗品費や労務費、それぞれの現場でさまざまなアプローチをしてくださっていますね。品質とコストって相反するものと思われがちですが、両立して然るべきものだと思っています。例えば製造設備の品質が悪いと、無駄も生じてコストも悪くなりますし、出来上がる製品の品質も悪くなる。製造に携わる人の仕事の質が悪ければ、手直しや不良品が増えて、品質にもコストにも悪い影響が出る。お互いが密に関係しているんです。タイヤ以外の製造拠点ではどうでしょうか?
佐藤さん 私は横浜工場で免震ゴムの製造を担当しています。免震ゴムはゴムと鋼板が交互に積み重なった、ミルフィーユのような構造なのですが、上下の鋼板(フランジ)のメッキ層を保護するために、従来は鉄製のカバーを使っていました。ただ鉄製カバーは重量もあるので、入れ替える工数も掛かり、安全面でもリスクがありました。そこで、このカバーをゴム製のものに代替することで、生産性を改善。労働災害のリスクも減らすことができました。
他にも、デジタルツールの使いこなしを進めています。従来は紙ベースだった日報を電子化することで、工数削減をしつつ、生産実績をリアルタイムで共有できるようになりました。ロスも早期に発見できるので、改善のスピードアップにもつながっています。今はこれらを使いこなす人財づくりも並行して進めているところです。また、横浜で製造している化工品は、今は免震ゴムだけですので、製造に携わるメンバー全員、「自分たちの食いぶちは自分たちで稼ぐんだ!」という高いモチベーションで業務に取り組んでいます。
他にも、デジタルツールの使いこなしを進めています。従来は紙ベースだった日報を電子化することで、工数削減をしつつ、生産実績をリアルタイムで共有できるようになりました。ロスも早期に発見できるので、改善のスピードアップにもつながっています。今はこれらを使いこなす人財づくりも並行して進めているところです。また、横浜で製造している化工品は、今は免震ゴムだけですので、製造に携わるメンバー全員、「自分たちの食いぶちは自分たちで稼ぐんだ!」という高いモチベーションで業務に取り組んでいます。
塚田さん 私はブリヂストンサイクルの上尾工場で自転車の車輪の製造を担当しています。佐藤さんが紹介した横浜工場のように、上尾工場でもデジタルツールの活用を進めています。以前は、車輪一つひとつ、細かい寸法などを手作業で測定し、データを紙に記入していたのですが、今はセンサーでの測定からPCへのデータ転送まで、デジタルによる自動化を実現しました。各プロセスでの無駄が減り、測定の再現性も担保できるので、効果は大きいです。
また、他にも進めてきたのが工程の「清流化」です。工程内の人やモノの動きに無駄があれば、それがそのままロスにつながるため、改めて人やモノの配置を見直して無駄を抽出。最適なレイアウトに改善することで、生産性向上につなげることができました。
また、他にも進めてきたのが工程の「清流化」です。工程内の人やモノの動きに無駄があれば、それがそのままロスにつながるため、改めて人やモノの配置を見直して無駄を抽出。最適なレイアウトに改善することで、生産性向上につなげることができました。
田村さん 横浜も上尾も、とても良い取り組みを進めていますね。効率化による生産性向上って、ついコストへの効果ばかりが注目されがちですが、「仕事の品質」にも良い影響を与えているんですよね。従来30分かかっていた作業を、デジタルやAIを活用し、アウトプットの正確性も上げながら10分でできるようにする。まさに仕事の品質改善です。製造現場のみならず、「最高の品質」を目指すブリヂストンの従業員みんなが意識してほしいことだと思っています。
―― 「競争力のあるコスト」の実現に向けて現場で奮闘する皆さんのお話、いかがだったでしょうか。前編では「最高の品質」、後編では「世界をリードする日本のモノづくり」について、皆さんの取り組みや想いを語り合っていただきましたので、これらもぜひご覧ください!
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