世界をリードする日本のモノづくり
ブリヂストンの重要課題である「魅力的な商品とモノづくり」。この「モノづくり」において、国内の生産現場でモノづくりに携わる皆さんと、取締役 代表執行役 EAST CEOの田村さん、執行役 CMO (Chief Manufacturing Officer) の細さんが座談会を実施し、皆さんの取り組みや想いを語り合っていただきました。今回は「世界をリードする日本のモノづくり」について語り合う皆さんの様子をご覧ください!
細さん 「最高の品質」や「競争力のあるコスト」の実現に向けて、日々取り組んでくれていますが、日本の生産拠点は、グローバルでブリヂストングループをリードする役割も担っています。扱いの難しい原材料や、複雑なプロセスが必要な製品を担当している現場も多く、海外拠点との連携や、サポートをしている工場も数多くあるはず。そういう取り組みや経験について教えてくれますか?
川島さん 私は甘木工場でトラック・バス用タイヤの検査工程を担当しています。甘木工場はタイのBTMT(Bridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.)と姉妹工場なのですが、外観検査の現場教育を一緒にやっています。特に標準作業をスムーズに進めるためのポイントや、過去の失敗事例など、マザー工場である甘木工場が積み重ねてきた知見や経験を共有しながら、お互いに現場力を高め合っています。
BTMTの現地に行って驚いたのは、デジタルツールの活用が日本よりも進んでいることです。甘木工場にもまだ導入されていないAIを活用した検査をはじめ、進んでいる技術がたくさんあり、日本で働いている私たちにとっても学ぶべき点は多いです。日本の製造拠点の強みである、長い時間を掛けて積み重ねてきたノウハウと、現地の最新技術を掛け合わせることで、もっと強いブリヂストンになれるはず。甘木とBTMTで世界をリードしていきたいですね。
BTMTの現地に行って驚いたのは、デジタルツールの活用が日本よりも進んでいることです。甘木工場にもまだ導入されていないAIを活用した検査をはじめ、進んでいる技術がたくさんあり、日本で働いている私たちにとっても学ぶべき点は多いです。日本の製造拠点の強みである、長い時間を掛けて積み重ねてきたノウハウと、現地の最新技術を掛け合わせることで、もっと強いブリヂストンになれるはず。甘木とBTMTで世界をリードしていきたいですね。
山本さん 私は防府工場で乗用車用タイヤの加硫工程を担当しています。タイのBSTMT(Bridgestone Specialty Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.)で3年間支援を実施した経験もあります。私は強いブリヂストンになるためには、国内と海外の工場同士が情報交換や人財交流を行うことは重要だと思います。川島さんと同じように、私も現地で最新設備を目の当たりにしつつも、同時に日本の強みである「現場力」も再認識することができました。先を考えて行動できる点などは、特に日本の工場の長けているところだと思います。
また、異国の仲間たちと意思疎通を図る際、言語の壁はあるのですが、大した問題ではないと思っています。大切なのは、いかに彼らに歩み寄っていくか、「説得ではなく納得してもらうこと」です。言葉が通じなくても、身振り手振りで必死に伝えれば必ず相手は応えてくれます。お互いの背景や文化を尊重しながら、コミュニケーションとチームワークでお互いの強みを活かしていく、これが重要だと思いますね。
また、異国の仲間たちと意思疎通を図る際、言語の壁はあるのですが、大した問題ではないと思っています。大切なのは、いかに彼らに歩み寄っていくか、「説得ではなく納得してもらうこと」です。言葉が通じなくても、身振り手振りで必死に伝えれば必ず相手は応えてくれます。お互いの背景や文化を尊重しながら、コミュニケーションとチームワークでお互いの強みを活かしていく、これが重要だと思いますね。
杉原さん 私は那須工場で二輪車用タイヤの成型工程を担当しています。那須工場は台湾のBSFC(台灣普利司通股份有限公司)※1と姉妹工場で、稼働率向上を改善の軸として、安全、品質、マネジメントといった面を幅広く支援してきました。多様なバックグラウンドを持つ一人ひとりの個性に合った人財活用や指導方法などは、私自身も職場でのコミュニケーションに活用しています。また、彼らとの協働を通じて改めて気づかされたのは、日本では文化として根付いているPDCAによる継続的改善。これができることは本当に大きな強みなんですよね。日本が世界をリードできるポイントだと思います。
※1 BSFCは2026年5月をもって生産活動を停止
※1 BSFCは2026年5月をもって生産活動を停止
田村さん 3人とも海外拠点の支援を通じて、現地で進んでいる点や、日本の強みを再認識できたんですね。自分たちの強みって、意外と普段は意識していないことが多いと思うんです。だから皆さんのように、別の環境を目の当たりにして、改めて気づくことも多いはず。これからのブリヂストンを担う皆さんにとっても良い経験になっていると思いますし、グローバルでの現場力の底上げにもつながっています。他にも、日本が世界をリードできる点について教えていただけますか?
鬼木さん 私は北九州工場で鉱山・建設車両用タイヤ(以下、ORタイヤ)の精練工程を担当しています。北九州工場が目指す姿の1つが「白いポロシャツでも働くことのできる職場」です。ご存じのとおり、精練工程というのは、カーボンブラックをはじめ、さまざまな薬品を扱う職場で、とても汚れやすい現場です。それでも服が汚れないような環境を保つことが目標です。
最近の取り組み事例としては、ゴム同士がくっつかないよう表面に塗る液体、ダスティング液の改善です。ダスティング液が標準濃度よりも濃くなってしまうことがしばしば起きていたのですが、工程内で水分が蒸発してしまっていることが原因だと分かりました。そこで、蒸発による濃度変化に対応できるよう、水分を自動補給できる仕組みを導入。これまで行っていた濃度調節作業の手間を省くことで、清掃の手間や余計なコストも掛からなくなりました。他にもさまざまな改善を行い、これからも世界一きれいな工程を目指していきたいです。
最近の取り組み事例としては、ゴム同士がくっつかないよう表面に塗る液体、ダスティング液の改善です。ダスティング液が標準濃度よりも濃くなってしまうことがしばしば起きていたのですが、工程内で水分が蒸発してしまっていることが原因だと分かりました。そこで、蒸発による濃度変化に対応できるよう、水分を自動補給できる仕組みを導入。これまで行っていた濃度調節作業の手間を省くことで、清掃の手間や余計なコストも掛からなくなりました。他にもさまざまな改善を行い、これからも世界一きれいな工程を目指していきたいです。
細さん 私もたくさんのタイヤ工場で働いてきましたが、精練工程をきれいに保つのって本当に大変なことですよね。だから鬼木さんが言ってくれたような、白いポロシャツで働くことのできる工程は本当に魅力的です。世界一きれいな工程として、北九州工場がグローバルでのお手本になることを期待しています。他にも、皆さんが感じている日本の強みについて教えてください。
三浦さん 私は関工場で油圧ホースの製造を担当しています。ホースの種類は多種多様で、関工場で取り扱っている生産サイズ数は全部で500を超える規模です。しかも、それぞれで材料・構造・製造プロセスが異なり、作業者の力量に依存する部分もたくさんあります。対して海外の拠点では比較的「つくりやすい」品目をつくっていますが、それでも「つくりにくい」ものを担当している関工場の方が良品率では優れており、日本のモノづくり力の強さを感じています。
過去に私も海外拠点の立ち上げ支援を経験していますが、日本の作業標準や指示内容は、そのままでは現地の方には伝わらず、技能伝承には本当に苦労しました。そこで気づいたのは、「日本では当たり前」の常識が通用しないこと。異なる文化や価値観で育った仲間たちを尊重し、理解した上で対応することが大切なんだと実感しました。その気づきの後は、一つひとつの作業に対して、目的と理由を必ず添えて、標準化を進めました。今では、現地の自律化も進んできています。しっかりとコミュニケーションし、一緒にやり切ったことが、継続したレベルアップにつながっていると思いますね。
過去に私も海外拠点の立ち上げ支援を経験していますが、日本の作業標準や指示内容は、そのままでは現地の方には伝わらず、技能伝承には本当に苦労しました。そこで気づいたのは、「日本では当たり前」の常識が通用しないこと。異なる文化や価値観で育った仲間たちを尊重し、理解した上で対応することが大切なんだと実感しました。その気づきの後は、一つひとつの作業に対して、目的と理由を必ず添えて、標準化を進めました。今では、現地の自律化も進んできています。しっかりとコミュニケーションし、一緒にやり切ったことが、継続したレベルアップにつながっていると思いますね。
吉冨さん 私は下関工場でORタイヤの成型工程を担当しています。季節でゴムの硬さが変わったりするので、それに合わせて部材の幅や長さを微調整する必要があります。これができるのは現場の技能員の匠の技。三浦さんがおっしゃったように、日本の強みなのかなと思います。
一方で、熟練の技に頼るということは、それだけカンコツがあるということ。都度、調整に時間も必要ですし、長期目線では熟練者として育てるまでの育成期間も必要です。デジタル技術を活用することで、これらの削減に挑戦しています。「現物現場」で仲間たちの声をもとに改善を進め、下関工場も世界をリードしていきたいですね。
一方で、熟練の技に頼るということは、それだけカンコツがあるということ。都度、調整に時間も必要ですし、長期目線では熟練者として育てるまでの育成期間も必要です。デジタル技術を活用することで、これらの削減に挑戦しています。「現物現場」で仲間たちの声をもとに改善を進め、下関工場も世界をリードしていきたいですね。
田村さん お2人の話を聞いていると、やはり日本のモノづくり力ってすごいんだなと思いました。皆さんの現場が日々、当たり前のように行っていることのなかには、海外の工場ではとても難しいこともたくさんあると思います。製造に携わる皆さんには、ぜひそれを誇りに思っていただきたいですし、これからも世界をリードしていってほしいですね。
これからも「魅力的な商品」を「魅力的なモノづくり」で
細さん 今日は、工場や部門の壁を越えてお互いに学び合える良い機会だったと思います。生産現場で「あなたにとっての『より大きく、より美しく』って何ですか?」と聞くと、現場の方々は「最高の品質で社会に貢献」「競争力のあるコスト」「世界をリードする日本のモノづくり」の3つを答えてくれます。まさに、皆さんから聞かせていただいたお話そのものです。そして現場でのモノづくりがこれまでのブリヂストンを支えています。これからの皆さんの活躍にも期待しています。
田村さん 皆さん、いろいろなお話をしてくれましたが、「気づき」「コミュニケーション」「誇り」といった言葉がとても印象的でした。「気づき」というのは、集中している人にしかできません。普段とのわずかな差異に気づき、それを「コミュニケーション」でチームに共有し、改善につなげていく。皆さん、普段つくっている製品や働く場所が違うのに同じことを心掛けてくれています。これらこそが、ブリヂストンが築いてきたモノづくりを支える基盤なんだなと実感できました。
また、細さんが言ってくれたように、良いモノをつくっている良い会社として、皆さんがブリヂストンを「誇り」に思えるよう、私たち経営陣も取り組んでいきます。今日はありがとうございました。
また、細さんが言ってくれたように、良いモノをつくっている良い会社として、皆さんがブリヂストンを「誇り」に思えるよう、私たち経営陣も取り組んでいきます。今日はありがとうございました。
―― 「世界をリードする日本のモノづくり」について現場で奮闘する皆さんのお話、いかがだったでしょうか。前編では「最高の品質」、中編では「競争力のあるコスト」について、皆さんの取り組みや想いを語り合っていただきましたので、これらもぜひご覧ください!
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