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映像で伝える共創とイノベーション ~月面タイヤのPR~

今年6月に、久留米で行われた宇宙技術および科学の国際シンポジウムの記事はご覧いただけましたでしょうか?
ブリヂストンの展示の中で最も注目を集めたのが、月面探査車用タイヤとそのタイヤを装着した開発テスト車両を展示でした。
今回は、BGA2022の受賞テーマでもある、月面タイヤのPR映像制作の取り組みに携わったお二人に、当時の苦労や、映像制作から生まれた新たな絆についてお話を伺いました!
ブリヂストンの展示の中で最も注目を集めたのが、月面探査車用タイヤとそのタイヤを装着した開発テスト車両を展示でした。
今回は、BGA2022の受賞テーマでもある、月面タイヤのPR映像制作の取り組みに携わったお二人に、当時の苦労や、映像制作から生まれた新たな絆についてお話を伺いました!
【PR映像はこちら】
ブリヂストン×JAXA×トヨタのコラボレーション
――月面タイヤの映像制作は、ブリヂストンの従来の形にとらわれないイノベーションと共創活動の発信を目指したそうですが、映像制作の経緯と取り組みの内容を教えてください。
今さん ブリヂストンでは、未来のタイヤ、新しいコンセプトのタイヤ開発に取り組んできました。JAXA様、トヨタ様などからなるチームジャパンでの月面探査車の開発に参画したのは2019年です。活動を進めるなかで、私たちの挑戦を社内外により広く紹介する映像制作の話を林さんからいただき、映像の監修の立場から携わらせていただきました。
林さん 月面タイヤを切り口に、当社のイノベーションによって、モビリティの安心・安全を足元から支える姿を伝え、企業ブランド価値向上につなげられないか考えていました。今回は映像でそれらを表現する取り組みだったのですが、今さんを始めとした開発部隊の皆様にも多大なるご協力をいただき、約10カ月かけて映像を作り込みました。また、映像の後半に登場する月面探査車(ルナクルーザー)のデザインや挙動については、JAXA様やトヨタ様に監修をお願いして制作を進めてきました。映像制作においても共創を実現したという点では、宣伝課としても新しい取り組みです。
今さん あれほどリアリティを追求し、大規模な撮影をするとは思っていませんでした。正直な話、技術的な助言だけの関わりと思っていたのですが、現物・現場を大切にするという姿勢をお伝えするために、私も映像に登場することになりました(笑)。映像中に登場する月面タイヤも、私たちがコンセプト検証のために作った実際のモデルです。
今さん ブリヂストンでは、未来のタイヤ、新しいコンセプトのタイヤ開発に取り組んできました。JAXA様、トヨタ様などからなるチームジャパンでの月面探査車の開発に参画したのは2019年です。活動を進めるなかで、私たちの挑戦を社内外により広く紹介する映像制作の話を林さんからいただき、映像の監修の立場から携わらせていただきました。
林さん 月面タイヤを切り口に、当社のイノベーションによって、モビリティの安心・安全を足元から支える姿を伝え、企業ブランド価値向上につなげられないか考えていました。今回は映像でそれらを表現する取り組みだったのですが、今さんを始めとした開発部隊の皆様にも多大なるご協力をいただき、約10カ月かけて映像を作り込みました。また、映像の後半に登場する月面探査車(ルナクルーザー)のデザインや挙動については、JAXA様やトヨタ様に監修をお願いして制作を進めてきました。映像制作においても共創を実現したという点では、宣伝課としても新しい取り組みです。
今さん あれほどリアリティを追求し、大規模な撮影をするとは思っていませんでした。正直な話、技術的な助言だけの関わりと思っていたのですが、現物・現場を大切にするという姿勢をお伝えするために、私も映像に登場することになりました(笑)。映像中に登場する月面タイヤも、私たちがコンセプト検証のために作った実際のモデルです。
林さん 月面タイヤという「もの」だけではなく、その開発に取り組む皆さんの想いや情熱はどうしても伝えたい部分でした。今さんをはじめ、出演者の皆さんには、その期待に十分応えていただきました。また、ルナクルーザーを開発しているトヨタ様にも、相談当初から前向きにご協力いただけたので、大変感謝しています。
今さん 宇宙に詳しいJAXA様、クルマに詳しいトヨタ様、そしてタイヤに詳しいブリヂストン。それぞれの知見を持ち寄って、納得感のある映像をどう作っていくか、議論を交わしました。我々として特にこだわったのは、月面の砂の巻き上がり方です。6分の1の重力の環境下で、タイヤが走ると細かい砂はどう巻き上がるのか。当然、その環境で実験したことはないので、本当の答えはわかりませんが、コンセプトタイヤで、いろんなモードで砂地を走ったデータをもとに、表現方法を突き詰めていきました。
今さん 宇宙に詳しいJAXA様、クルマに詳しいトヨタ様、そしてタイヤに詳しいブリヂストン。それぞれの知見を持ち寄って、納得感のある映像をどう作っていくか、議論を交わしました。我々として特にこだわったのは、月面の砂の巻き上がり方です。6分の1の重力の環境下で、タイヤが走ると細かい砂はどう巻き上がるのか。当然、その環境で実験したことはないので、本当の答えはわかりませんが、コンセプトタイヤで、いろんなモードで砂地を走ったデータをもとに、表現方法を突き詰めていきました。
「挑戦させてくれる会社」のイメージが広がる
――完成した映像をどのように役立てていますか。
今さん リアルを追求した分、多くの方にインパクトをもたらす映像ができました。月面タイヤは、私たちが通常開発しているタイヤと違い、ブリヂストンの強みであるゴムや空気も使えない、オール金属でありながら柔らかいタイヤです。その開発には、社外のお力を借りることが絶対に必要です。私たちの考えていることをご理解いただき、共創の機会を作っていく上で、この映像は非常に役立っています。
林さん 月面への挑戦というテーマは、子どもたちをはじめ多くの方に夢を与えるテーマですよね。チームジャパンの取り組みという点もポジティブに捉えていただいていると思います。社内からも、チームメイトがこういう取り組みをしていることが自らの仕事のモチベーションにつながっているといった嬉しいコメントを数多く頂きました。
今さん リアルを追求した分、多くの方にインパクトをもたらす映像ができました。月面タイヤは、私たちが通常開発しているタイヤと違い、ブリヂストンの強みであるゴムや空気も使えない、オール金属でありながら柔らかいタイヤです。その開発には、社外のお力を借りることが絶対に必要です。私たちの考えていることをご理解いただき、共創の機会を作っていく上で、この映像は非常に役立っています。
林さん 月面への挑戦というテーマは、子どもたちをはじめ多くの方に夢を与えるテーマですよね。チームジャパンの取り組みという点もポジティブに捉えていただいていると思います。社内からも、チームメイトがこういう取り組みをしていることが自らの仕事のモチベーションにつながっているといった嬉しいコメントを数多く頂きました。
今さん 月面タイヤをきっかけにブリヂストンに興味を持って、入社を希望してくれる方もいると耳にします。「挑戦させてくれる会社」として、採用の面でも良い影響が与えられているのかなと感じます。あとは、個人的な話ですが、さまざまな場面で映像の話題をよく振られますね。子どもの習い事の送り迎えで、初めてお会いした保護者の方から声を掛けていただいたり、トヨタの方に「初めて会ったのに親近感がありますね」と言われたり。打ち合わせ中のラウンジで映像が流れて、お客様から暖かいお言葉をいただくこともありました。
林さん 海外のSBUでも映像をご活用いただき、現地の展示会などでブリヂストンのイノベーションを訴求するコミュニケーションとして役立てられています。また、社外からも大変好意的に受け止めていただいています。E8の観点からは、移動の革新を支える「Extension」、イノベーションや挑戦を通じてワクワクを発信する「Emotion」、次世代を担う若い世代に夢を追いかけること、挑戦することの大切さを伝える「Empowerment」といったところで貢献できていると感じます。
今さん 本当に多くの方にご覧いただけているだけでなく、皆さんの心に届いている感じがしますよね。狙い通り、それ以上の成果を感じています。
今さん 本当に多くの方にご覧いただけているだけでなく、皆さんの心に届いている感じがしますよね。狙い通り、それ以上の成果を感じています。
映像制作から生まれるさまざまな施策
――月面タイヤを通じた今後のコミュニケーションについて教えてください。
今さん 映像制作の中でも課題になっていたことなんですが、実際のタイヤを評価する上で、砂地でコンセプトモデルを走らせるプロセスは外せません。ただ、条件に合う砂地がなかなか見つからず困っていました。完成した動画をご覧いただいた社外の方から、鳥取砂丘で試験できるのではないかという情報をいただきました。ただ、砂地に落書きをしただけで怒られるという話を聞いていたので最初は半信半疑でした。その後、ダメもとで鳥取県に確認を取ったところ、砂丘を使った地域、産業振興のアイデアを募集していることがわかったんです。現地に赴いていろいろ相談させていただいた結果、県や大学が管理する砂丘の一部を月面を模した試験場として使えることが決まり、2022年の7月に試験場がオープンしました!映像がきっかけに新たなコミュニケーションが始まっています。
今さん 映像制作の中でも課題になっていたことなんですが、実際のタイヤを評価する上で、砂地でコンセプトモデルを走らせるプロセスは外せません。ただ、条件に合う砂地がなかなか見つからず困っていました。完成した動画をご覧いただいた社外の方から、鳥取砂丘で試験できるのではないかという情報をいただきました。ただ、砂地に落書きをしただけで怒られるという話を聞いていたので最初は半信半疑でした。その後、ダメもとで鳥取県に確認を取ったところ、砂丘を使った地域、産業振興のアイデアを募集していることがわかったんです。現地に赴いていろいろ相談させていただいた結果、県や大学が管理する砂丘の一部を月面を模した試験場として使えることが決まり、2022年の7月に試験場がオープンしました!映像がきっかけに新たなコミュニケーションが始まっています。
林さん 砂地のテストで、月面タイヤはうまく走れましたが、私のレンタルしたクルマは砂に埋まりかけてしまって大変でした(笑)。
今さん そうでしたね(笑)。あとは、先日の久留米市のイベントでも、小さなお子さんたちがたくさん来てくれて、月面探査やブリヂストンに対する興味を持っていただく良い機会になりました。
林さん JAXA様、トヨタ様との信頼関係も一層深まりました。講演会や関連施設等でも、映像を活用いただいていますし、宇宙飛行士採用プロジェクトに当社としても協働するなど、今回の映像制作をきっかけに活動が広がっています。宣伝担当として、この取り組みを一層盛り上げていきたいです。また映像制作中に、「月に撮影隊を派遣して、ルナクルーザーに乗車して撮影したいね」という話で皆さんと盛り上がったんですが、いつの日か実現できるといいですね(笑)。
今さん そうでしたね(笑)。あとは、先日の久留米市のイベントでも、小さなお子さんたちがたくさん来てくれて、月面探査やブリヂストンに対する興味を持っていただく良い機会になりました。
林さん JAXA様、トヨタ様との信頼関係も一層深まりました。講演会や関連施設等でも、映像を活用いただいていますし、宇宙飛行士採用プロジェクトに当社としても協働するなど、今回の映像制作をきっかけに活動が広がっています。宣伝担当として、この取り組みを一層盛り上げていきたいです。また映像制作中に、「月に撮影隊を派遣して、ルナクルーザーに乗車して撮影したいね」という話で皆さんと盛り上がったんですが、いつの日か実現できるといいですね(笑)。
現場の挑戦をもっと「見える化」したい
――最後にブリヂストングループの皆さんにメッセージをお願いします。
林さん まだ映像を見たことのない方には、ぜひご覧いただき、挑戦の姿勢や新しいことに取り組む情熱を感じていただきたいです! また、こうした挑戦や情熱は、月面タイヤに限らず、多くの現場で日々皆さんが体現されていることでもあります。紹介したい社内の取り組みはまだまだたくさんありますので、機会がありましたらぜひご協力いただければと思います。
今さん 開発に携わっていて感じるのは、一人の社員、一つの部署でできることは本当に限られているということです。だからこそ、大きな成果を生み出すための共創が求められていると強く思います。まだ月面タイヤ開発においては、超えなくてはいけない壁もたくさん見えていますが、引き続き、応援とご協力のほど、よろしくお願いします。
林さん まだ映像を見たことのない方には、ぜひご覧いただき、挑戦の姿勢や新しいことに取り組む情熱を感じていただきたいです! また、こうした挑戦や情熱は、月面タイヤに限らず、多くの現場で日々皆さんが体現されていることでもあります。紹介したい社内の取り組みはまだまだたくさんありますので、機会がありましたらぜひご協力いただければと思います。
今さん 開発に携わっていて感じるのは、一人の社員、一つの部署でできることは本当に限られているということです。だからこそ、大きな成果を生み出すための共創が求められていると強く思います。まだ月面タイヤ開発においては、超えなくてはいけない壁もたくさん見えていますが、引き続き、応援とご協力のほど、よろしくお願いします。
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旧サイトでの7月末時点いいね数:110 コメント数:0
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