多様な人財がいる職場から価値が生まれていく ブリヂストンチャレンジドのこれまでとこれから

ブリヂストングループの特例子会社、ブリヂストンチャレンジド(株)(以下、BSCH)が今年4月、創立20周年を迎えました。障害※1のある人にとって働きやすく、やりがいのある職場づくりを推進するとともに、グループへ提供する価値を向上させるための挑戦を続けてきた歩みと目指す姿を紹介します。
※1 本記事の「障害」、「障がい」については、(株)ブリヂストンの基準に沿って表記しています。詳細はこちら(社内イントラサイト)
※1 本記事の「障害」、「障がい」については、(株)ブリヂストンの基準に沿って表記しています。詳細はこちら(社内イントラサイト)
ブリヂストンチャレンジド(株)
ブリヂストングループの特例子会社※2として、障害のある社員を中心に多岐にわたる業務に取り組み、ブリヂストングループのビジネスに貢献しています。
※2 厚生労働省が定める、障がい者の雇用促進及び安定を図るために障がい者雇用に特別な配慮をしている子会社。雇用する全従業員は企業グループ全体の雇用であるとみなされ、雇用率にもそれが反映される。
設立:2004年4月1日
社員数:310名(2024年4月現在)
拠点:本社(技術センター)、8分室(横浜、名古屋、市川、京橋、那須、上尾、甘木、彦根)
ブリヂストングループの特例子会社※2として、障害のある社員を中心に多岐にわたる業務に取り組み、ブリヂストングループのビジネスに貢献しています。
※2 厚生労働省が定める、障がい者の雇用促進及び安定を図るために障がい者雇用に特別な配慮をしている子会社。雇用する全従業員は企業グループ全体の雇用であるとみなされ、雇用率にもそれが反映される。
設立:2004年4月1日
社員数:310名(2024年4月現在)
拠点:本社(技術センター)、8分室(横浜、名古屋、市川、京橋、那須、上尾、甘木、彦根)

ブリヂストンチャレンジド(株)
代表取締役社長
中根 慎介さん
業務の幅を広げ、ブリヂストングループのさらなる価値創出に貢献したい
Arrow編集部 BSCHのこれまでの歩みについてお聞かせください。
中根さん 2004年に7名の社員からスタートしたBSCHは、現在は本社と全国にある8つの分室で約300名がブリヂストングループの仕事に携わっています。グループの皆さんのご理解、ご支援により、本年で20周年を迎えることができました。
創立以来、清掃業務と社内メール便の仕分けを中心に事業を展開してきましたが、2018年頃から、ドキュメントの印刷や、保養所であるブリヂストン奥多摩園のベッドメイキング、タイヤ館でのサポート業務など、ビジネスの幅を広げる「第2の創業期」を迎えました。さらに2023年頃からは「第3の創業期」として障害のある社員の多能工化をさらに推し進め、社内カフェの運営、そしてタイヤ開発を支える、ゴムの材料試験業務にも携わり、ブリヂストングループの従業員との接点を多くつくることを目指しています。
Arrow編集部 ゴムの材料試験業務に携わるようになった経緯と狙いは何ですか?
中根さん 清掃をはじめとする従来からの業務も、ブリヂストングループの価値創出をサポートする重要な業務です。ただ、それだけではBSCHとしての業務量や存在意義を維持し続けていくことは難しいと考え、請負業務の需要を開拓するために、小平技術センターでの役員会議で、BSCHとの連携の可能性について検討いただくようお願いしました。その際、かつて別のグループ会社で、障害のある社員が製造ラインで働いていた事例をご存じだった(株)ブリヂストン GX・イノベーション技術開発管掌の草野さんから「ゴムの材料試験業務はBSCHの社員が活躍できるのでは?」というお声がけいただいたのがきっかけです。
我々にとって、さらなる誇りややりがいが生まれるきっかけになるのと同時に、定型業務の一部を引き受けることでブリヂストンの皆さんが別の業務にリソースを割けるようになり、さらなる価値創出にもつながっていく。ひいては、ブリヂストングループ内でのDE&I推進にも貢献できると考えています。
Arrow編集部 ゴムの材料試験の委託元である(株)ブリヂストンの皆さんとどのように連携を図っていますか。
中根さん BSCHでは、委託元である開発部門の皆さんと事前に議論を重ね、目指す姿を共有しています。ポイントは、BSCHの社員だけでなく、開発部門の皆さんも一緒に成長し、新たな価値を創出していくことです。BSCHの社員と交流することで意識が変わり、「作業プロセスに人が合わせる」のではなく、「人に作業プロセスを合わせていく」発想が生まれ、従来業務の改善や効率化にもつながっています。最初にこのロードマップを描けたことが、うまく連携できている大きな要因だと思います。
中根さん 2004年に7名の社員からスタートしたBSCHは、現在は本社と全国にある8つの分室で約300名がブリヂストングループの仕事に携わっています。グループの皆さんのご理解、ご支援により、本年で20周年を迎えることができました。
創立以来、清掃業務と社内メール便の仕分けを中心に事業を展開してきましたが、2018年頃から、ドキュメントの印刷や、保養所であるブリヂストン奥多摩園のベッドメイキング、タイヤ館でのサポート業務など、ビジネスの幅を広げる「第2の創業期」を迎えました。さらに2023年頃からは「第3の創業期」として障害のある社員の多能工化をさらに推し進め、社内カフェの運営、そしてタイヤ開発を支える、ゴムの材料試験業務にも携わり、ブリヂストングループの従業員との接点を多くつくることを目指しています。
Arrow編集部 ゴムの材料試験業務に携わるようになった経緯と狙いは何ですか?
中根さん 清掃をはじめとする従来からの業務も、ブリヂストングループの価値創出をサポートする重要な業務です。ただ、それだけではBSCHとしての業務量や存在意義を維持し続けていくことは難しいと考え、請負業務の需要を開拓するために、小平技術センターでの役員会議で、BSCHとの連携の可能性について検討いただくようお願いしました。その際、かつて別のグループ会社で、障害のある社員が製造ラインで働いていた事例をご存じだった(株)ブリヂストン GX・イノベーション技術開発管掌の草野さんから「ゴムの材料試験業務はBSCHの社員が活躍できるのでは?」というお声がけいただいたのがきっかけです。
我々にとって、さらなる誇りややりがいが生まれるきっかけになるのと同時に、定型業務の一部を引き受けることでブリヂストンの皆さんが別の業務にリソースを割けるようになり、さらなる価値創出にもつながっていく。ひいては、ブリヂストングループ内でのDE&I推進にも貢献できると考えています。
Arrow編集部 ゴムの材料試験の委託元である(株)ブリヂストンの皆さんとどのように連携を図っていますか。
中根さん BSCHでは、委託元である開発部門の皆さんと事前に議論を重ね、目指す姿を共有しています。ポイントは、BSCHの社員だけでなく、開発部門の皆さんも一緒に成長し、新たな価値を創出していくことです。BSCHの社員と交流することで意識が変わり、「作業プロセスに人が合わせる」のではなく、「人に作業プロセスを合わせていく」発想が生まれ、従来業務の改善や効率化にもつながっています。最初にこのロードマップを描けたことが、うまく連携できている大きな要因だと思います。
中根さん また、BSCH側で障害のある社員を支える、班長の存在がとても重要です。班長達の前職は、特別支援学校の先生や介護・看護の専門家から、警視庁の刑事、女子サッカーのなでしこリーグの選手、ロックバンドのミュージシャンまで、経歴はさまざま。ただ、全員に共通するのはDE&Iの「Equity」、一人ひとりの状況に応じて支援内容を柔軟に変えられることです。BSCHの社員を指導ではなく「支導」し、その人にとって適度な挑戦の機会が得られるよう、開発部門の皆さんとの橋渡し役を担っています。
社員も「千紫万紅」、認め合い、支え合う
Arrow編集部 今後の目指す方向性などをお聞かせください。
中根さん 彼らにはこれからもっと多様なキャリアを用意したいと考えています。1つの道を極めるのもいいですし、多能工化してマルチに活躍できる人になるのもいい。さらにリーダーになる道もあります。ある社員が「課長になりたい」と声を上げてくれたのですが、ステップアップの道筋として、まずは班長を目指すためのサブリーダーのポジションを新設しました。今では6人のサブリーダーがいて、新米班長に負けないくらい仕事ができる人もいます。一人ひとりの目指す未来について話し合って定め、その実現に寄り添っていきたいと思います。
業務では、全ての面で品質向上をより意識していきます。お客様を知り、感度を上げていく。ブリヂストンの品質宣言はまさに我々の拠り所であり、それを徹底していけばもっとグループの中に入っていけるはずです。また、先にお話したゴム材料試験の他にも、甘木工場でも精練工程における薬品秤量(ひょうりょう)業務の請負が始まり、製造現場で働く機会も増えてきています。
日本の労働人口が今後ますます不足していくなかで、障害のある人が特性を生かしてさまざまな職場で働き、グループや社会に貢献していくことは、ブリヂストンのビジョン「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして、持続的に社会価値・顧客価値を提供している会社へ」の実現にも寄与していくと思います。
中根さん 彼らにはこれからもっと多様なキャリアを用意したいと考えています。1つの道を極めるのもいいですし、多能工化してマルチに活躍できる人になるのもいい。さらにリーダーになる道もあります。ある社員が「課長になりたい」と声を上げてくれたのですが、ステップアップの道筋として、まずは班長を目指すためのサブリーダーのポジションを新設しました。今では6人のサブリーダーがいて、新米班長に負けないくらい仕事ができる人もいます。一人ひとりの目指す未来について話し合って定め、その実現に寄り添っていきたいと思います。
業務では、全ての面で品質向上をより意識していきます。お客様を知り、感度を上げていく。ブリヂストンの品質宣言はまさに我々の拠り所であり、それを徹底していけばもっとグループの中に入っていけるはずです。また、先にお話したゴム材料試験の他にも、甘木工場でも精練工程における薬品秤量(ひょうりょう)業務の請負が始まり、製造現場で働く機会も増えてきています。
日本の労働人口が今後ますます不足していくなかで、障害のある人が特性を生かしてさまざまな職場で働き、グループや社会に貢献していくことは、ブリヂストンのビジョン「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして、持続的に社会価値・顧客価値を提供している会社へ」の実現にも寄与していくと思います。
Arrow編集部 グループの皆さんへのメッセージをお願いします。
中根さん 創業者の石橋正二郎さんが好んだ言葉の1つに「千紫万紅(せんしばんこう)」という言葉があります。これは色とりどりの花が咲き乱れる情景のことで、人間も一緒だと思います。ダイバーシティでいろんな人がそれぞれの違いを認め合い、支え合う。どうすればそういう職場が実現できるか、皆さんにも考えていただき、まずは一緒に働く機会を設けていただければ幸いです。
もちろんさまざまな問題が起こることもあるでしょう。でも、それを誰かが背負うのではなく、チームで取り組むことでハードルは必ず乗り越えられます。そして、そういう多様化された職場だからこそ、「断トツ商品」や最高の品質が実現できると確信しています。
中根さん 創業者の石橋正二郎さんが好んだ言葉の1つに「千紫万紅(せんしばんこう)」という言葉があります。これは色とりどりの花が咲き乱れる情景のことで、人間も一緒だと思います。ダイバーシティでいろんな人がそれぞれの違いを認め合い、支え合う。どうすればそういう職場が実現できるか、皆さんにも考えていただき、まずは一緒に働く機会を設けていただければ幸いです。
もちろんさまざまな問題が起こることもあるでしょう。でも、それを誰かが背負うのではなく、チームで取り組むことでハードルは必ず乗り越えられます。そして、そういう多様化された職場だからこそ、「断トツ商品」や最高の品質が実現できると確信しています。
BSCH事業管理部門より

(株)ブリヂストン
日本セグメント ビジネス基盤企画・推進部 主幹
小林 健二さん
現在、日本の法律は、企業に対して一定割合の障がい者を雇用することを求めています。もちろん、法の遵守という観点も重要ですが、全ての人が当たり前に生活できる社会づくりに貢献していく姿勢が大切だと思います。ブリヂストングループとして、障害のある人に対して働く場を提供することはもちろん、皆さんが働きやすく、成長できる環境づくりをサポートしていきます。
共生社会に必要なのは、「No Charity, but a Chance!(保護ではなく機会を!)」の精神。一緒に働く仲間として、お互いに学びあい、新しい気づきを得ることで成長できる関係づくりが大切です。ぜひ、皆さんの職場でもBSCHと連携できるところはないか、ご検討いただければと思います。
共生社会に必要なのは、「No Charity, but a Chance!(保護ではなく機会を!)」の精神。一緒に働く仲間として、お互いに学びあい、新しい気づきを得ることで成長できる関係づくりが大切です。ぜひ、皆さんの職場でもBSCHと連携できるところはないか、ご検討いただければと思います。
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