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AIにも勝る一人ひとりの未知のポテンシャル

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4月1日にブリヂストングループ各社で入社式が行われ、(株)ブリヂストンの入社式後には、代表執行役 副社長 BRIDGESTONE EAST CEO 兼 グローバル鉱山・産業・建設・航空タイヤ・ソリューション事業管掌の田村さん、代表執行役 副社長 Global CAO(Chief Administration Officer)・Global CSO(Chief Strategy Officer)の森田さん、執行役 副社長 Global CTO(Chief Technology Officer)の坂野さんとのタウンホールミーティングが開催されました。

今回も前編に引き続き、ミーティングの模様をお伝えします。

一人ひとりが持っている未知のパワー、ポテンシャル

研究開発職で配属予定の渡邊 一輝さんからの質問です。

渡邊さん「大学で物性研究に取り組んできたので、それらの知見を最高の品質を追求できる会社で活かしたいと考え、ブリヂストンを志望しました」

渡邊さん 田村さんへのお伺いです。自己紹介(前編記事ご参照)でご説明いただいた、信条・抱負の「ひとりひとりが会社の代表」という言葉がとても印象に残りました。自分たちのような若手が業務に対して積極的に取り組めるよう、田村さんが心掛けておられることなどがあれば教えてください。

田村さん まず、私が「ひとりひとりが会社の代表」という言葉を大切にしている背景から説明させてください。
私自身、長い期間、営業という仕事を担当させていただきました。この仕事は1人で完成車メーカーを訪問して、お客様とコミュニケーションをする仕事です。この仕事をする上で上司や先輩に教わったことが2つあるのですが、1つは、「会社の代表としてしっかりと意見や意志を伝えること」。もう1つは「お客様の要望をしっかりと持ち帰って、会社を動かすこと」。特に私は2つ目のことについて強く意識し、会社を動かさないと何にもならないと思いながら仕事をしていました。
どんな仕事でも大切だと思うのは、「全体の中での自分の役割を理解すること」と「気づきや面白みを見つけること」だと思います。自分でいろんなことを考えたり、同僚やお客様からさまざまな情報を聞いたりして、自分の役割が分かると自分の価値も分かり、だんだんと仕事が面白くなってきます。まずはこれに気づくまで、一生懸命、目の前の仕事に取り組んでほしいですね。
ここにいる皆さん一人ひとりが、自分でも気がついていない、未知の大きなパワー、ポテンシャルを持っています。会社に入って、仕事というある意味での「栄養」を与えられて、これを摂取しているうちに、自分でも分かっていなかった力が湧いてくることもあるでしょう。例えば昨今、AIなどの新しい技術がどんどん発展し、さまざまな情報がインプットされるなかで、大事なものとそうでないものを見分ける能力は、それまでに多くのことを積み重ねてきた人間に強みがあると思います。特に渡邊さんのように研究開発に携わる方々には、こういった力を発揮していただくことを期待したいです。
また、皆さん若いので、時間が無限にあるように感じているかもしれませんが、実は人生はそこまで長くありません。限られた時間の中で、自分がどんな生きた証を残せるか、人生の中で何を残せるか、そんな気持ちで頑張っていくと良いと思いますよ。

田村さん「皆さん一人ひとりが未知の大きなパワー、ポテンシャルを持っています」

レースの楽しさを多くの人に伝えたい

次の質問者は、直需部門に配属予定の小林 奈波さんです。

小林さん「大学の自動車部でモータースポーツに打ち込むなかで、ブリヂストンのタイヤがいかに信頼されているかを、身をもって体感してきました。ぜひ私もこのような製品の流通に携わりたいと考えました」

小林さん 坂野さんへの質問です。昨年9月に茨城県の筑波サーキットで行われた「第35回 メディア対抗ロードスター4時間耐久レース(以下、メディア4耐、関連記事ご参照)」にドライバーとして出場されていました。さまざまな思いを背負って参戦されたと思いますが、どのようなことを意識されていたか、教えていただけますか?

坂野さん 私はクルマの運転がとにかく大好きです。若い頃は足回りをいじって、東京の八王子市と神奈川の相模原市の境にある「大垂水峠」や、栃木の日光市にある「いろは坂」といったスポットへ、よく週末の夜に走りに行っていました。ですので、メディア4耐の出場オファーを頂いた際には「これ幸い」という感じで。自分が大好きなクルマの運転もできるし、ブリヂストンの一社員として楽しんでレースに参加している姿も皆さんに見ていただける機会にもなるし、まさにWin-Winだと思いましたね。
メディア4耐のレースは50分間で30周くらいサーキットを周回するものです。怖いと感じることもあるんですが、それ以上に運転がとにかく楽しかったですね。当日は途中で雨が降ってきて、路面の状態がドライからウェットに変化し、途中まで曲がれていたコーナーがそれまでのように曲がれなくなり「危ない!」と叫んだりしました。そんなハラハラドキドキの場面もありながらも、「レースってとても楽しいんだよ!」ということを多くの人に伝えたい。そんな気持ちで参加していました。

坂野さん「レースでの運転がとにかく楽しかったです」

AIの活用は大切、ただ最後に決めるのは人

次の質問者は、IT職能で配属予定の泉尾 翼さんです。

泉尾さん「元々クルマが好きで、世界中のモビリティを支えたいという思いからブリヂストンを志望しました」

泉尾さん 森田さんへのお伺いです。DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する組織も森田さんの担当領域ですが、AIの活用について質問させてください。昨今、身の回りでどんどんAIが活用されていますが、AIは便利である反面、極端な表現をすると、人間が考えることを放棄することにもつながりかねないと思うのですが、AI活用による効率性と、人間のオリジナリティの双方を両立させていくために大事にすべきことは何だと思いますか?

森田さん とても難しい質問ですね…。さっきの坂野さんへのレースの質問、そちらに私が答えたかったです(笑)。
ご質問に関しては、素晴らしい着眼点を持っていらっしゃると思います。ブリヂストンでもグローバル規模でAIの活用を進めています。
私個人としては、人間が紙と鉛筆で考えられないものを、AIに任せることはリスクが高いと思っています。自分たちがある程度デザインできるもの、これをAIにやっていただくのがいいんじゃないかなと。
例えば、乗り物を利用すると、歩くよりも早く目的地に着くことができます。馬に乗るのか、クルマに乗るのかで短縮できる時間は変わりますが、「どこに行くのか」は人間が決める必要があります。AIでも同じことで、「自分たちが何をしたいか」をデザインするのは人間です。全てのタイヤ会社がAIを活用していくとして、勝つ会社を決めていくのは、デザイン力や発想力、お客様への情熱、こういったものになると思います。

森田さん「『自分たちが何をしたいか』をデザインするのはAIではなく人間です」

森田さんに続き、田村さんも質問に答えてくれました。

田村さん 私は決してAIには詳しくないですが、AIに向いていること、向いていないことがあると思っています。「決めるのは人であってほしい」というのが私の思いです。例えば、AI活用が期待されている分野の1つに医療があります。あるお医者さんの知見にはない症状が出ている患者さんについて、AIを活用することで、世界中の医学論文から症例を探してきて、治療法を提案してくれる。これは素晴らしい活用例だと思います。ただ、提案された治療法を採用するかしないか、最後に決めるのは人であるべきと思います。他の仕事へ活用する際も一緒で、最終的に決めるのは人。今後もそういう会社、そして社会であってほしいなと思っています。

田村さん「最終的に決めるのは人。そういう会社や社会であってほしいです」

さまざまな質問に真っすぐに答える経営層の皆さん。この後の模様は引き続き後編でお伝えします!(タウンホールミーティング冒頭の模様は前編へ)

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