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「水を活用する」新技術と、相反する要求を両立させる配合設計

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ブリヂストンの主力製品であるタイヤ。このタイヤにはさまざまな素材が使われており、それぞれが欠かせない役割を担っていますが、今回は、タイヤの大半を占める「性能の土台」である「ゴム」に関する事例をご紹介します。

2025年9月に発売した乗用車用スタッドレスタイヤ「BLIZZAK WZ-1」。このタイヤは、ブリザック史上「断トツ」のICEコントロール性に加え、あらゆる路面で高いパフォーマンスを実現し、お客様の冬の安心・安全を支えていますが、この商品に使われているゴムの配合に携わった皆さんにお話を伺いました。
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(株)ブリヂストン
消費財トレッド配合開発部 ウインタートレッド配合開発課

松井 貴彦さん

BLIZZAK WZ-1用のトレッドゴムの配合設計を担当

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(株)ブリヂストン
材料技術開発部 薬品技術開発課

三重野 裕貴さん

前部署でBLIZZAK WZ-1用のポリマーの研究開発を担当

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(株)ブリヂストン
ケース配合開発部 クラウン・サイド部材配合開発課

井久田 明史さん

前部署で松井さんと共に、BLIZZAK WZ-1用のトレッドゴムの配合設計を担当

水を取り除くのではなく「活用する」従来の常識を変えたポリマー

三重野さん 氷の上でタイヤが滑る最大の原因は、氷とタイヤの間に生じる「水の膜」。これまでのブリザックは、ブリヂストン独自の技術である「発泡ゴム」やトレッドパタンの工夫によって、水の膜を除去し、氷上性能を高めてきました。「BLIZZAK WZ-1」では発想を転換し、「取り除き切れずに残った水を、グリップに利用できないか」と考えました。これを形にしたのが、水との親和性を高める新素材「親水性向上ポリマー」です。発泡ゴムに配合することで、路面に残ったわずかな水を取り込み、グリップ力へ変えることに成功しました。

三重野さん

新しい素材の特性を、タイヤの性能に反映するために

松井さん ただし、新たなポリマーを生み出しただけでは、良いタイヤは完成しません。特に親水性向上ポリマーは、もともと水をはじく性質を持つゴムとはなじみにくく、そのままでは耐摩耗性などが低下するリスクがあります。そこで、配合剤との組み合わせを調整し、氷上性能だけでなく、乗用車用タイヤに求められる性能を総合的に満たすゴムの配合をつくりました。

松井さん

各分野のメンバーが知見を持ち寄り、生まれた最高傑作

井久田さん ゴムの配合だけでなく、トレッドパタンの設計担当とも連携し、それぞれの効果で、タイヤ全体の性能が向上しています。また、新しい素材を用いたタイヤでも工場で安定して量産できるよう、生産技術や製造部門とも連携し、製品化につなげています。

ブリヂストンにはこれまでにブリザックや発泡ゴムの開発・生産を通じて蓄積してきた数多くの知見があります。それぞれの領域で強みがあるからこそ、そこで働くメンバーがノウハウを持ち寄ることで、ブリザック史上最高の性能を実現できたのです。

井久田さん

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